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小学館創業90周年企画『日本美術全集』19巻発売。

とうとう出ましたね。

戦後から現在までの美術史を編むという全集物は、インターネットにメディアの王座を明け渡したといっても、出版界、活字、印刷メディアが作り上げた知のオブジェの最高峰なのである。

梱包芸術があるが、それさえも全集という形をとり梱包してしまう全集本は、メタ立体藝術作品なのであり、これを超えるインターネット作品は見当たらないのである。

箱-1

文芸評論家、吉本隆明氏が70年代に『戦後詩史論』を出し、その中で、戦後の詩について語る事は苦渋の作業である、と言うような事が書かれてあったが、美術も同じで、未踏の戦後から現在までの美術を整理することは、吉本氏と同じく脂汗の滲む作業であっただろうと推察する。

その散らかった、整頓の下手な戦後美術に、大きく素描を試みた勇気と、戦後美術を語る時の礎を築いた功績は大きいと思う。

赤瀬川-5

収録作家203作家です。

赤瀬川さんの千円札をめぐる表現ですね。現在、インターネットには仮想通貨ビット・コインが出現しましたし、イスラム国は新しい貨幣を作り出しております。お金とは何か、古くて新しい問いでもあります。

つげ-3

漫画では、つげさんの『ねじ式』が収録されております。

アート・フィルムですと画家ダリと映像作家ブニュエルが手を組んだ、『アンダルシアの犬』に匹敵するのではと思いますが・・・。

大友-4

大友克洋さんの『AKIRA』も収録されております。

大友、江口さんと飲んだ時に聞いた、大友さんの少女漫画論は面白いし、映像を考える上で、もう一つの視座を与えてくれる。

私-2

それに私も、収録されました。

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新宿紀伊國屋書店にてサイン会開催。

『林静一美人画集』刊行を記念して、新宿紀伊國屋書店にてサイン会を開きました。

また菓匠三全様より、お花を頂戴いたしました。有難う御座います。

タイトル-1

空模様が怪しい中、多くの方にお集まり頂き、有難う御座いました。

新宿紀伊國屋さんは、寺山監督作品『書を捨てよ町へ出よう』で、書店2階テラスから、歩行者天国を行き交う人々へ、「腹が立つ人は、殴って下さいと」と呼びかけ、私がデザインしたオブジェを吊り下げる場面に登場します。

映画のビデオ、DVDをお持ちの方は、この場面の左、エスカレーターに注目して下さい。トレンチ・コートを着た男性が、上りエスカレーターを駆け上がるのが見えます。このトレンチ・コートの男性は刑事さんです。歩行者天国には私服の刑事さんが沢山、巡回しております。

この後、私のオブジェと役者さんは、公然わいせつ罪で新宿署へ連行されました。連行された役者さん、わいせつなオブジェをデザインして御免なさいね。また紀伊國屋書店さん、お騒がせして失礼しました。

それから、詩画集『紅犯花』を出版しました折、一階のショーウインドウに飾って頂きました。

また、紀伊國屋画廊の新人展で個展を開き、画廊関係者の方々も含め多くの方が見えられました。

スピーチ-2

その後、八〇年代には、アニメ協会の作品を紀伊國屋ホールで上映、ゲストの方々とトークを致しましたから、新宿紀伊國屋本店には私の青春が詰まっております。画廊、デパート個展と、二〇代の頃からサイン会を開いておりますが、格別の思いです。

サイン-3

サインの時に、1人1人に簡単な季節のものを書き添えますが、これがあるとサイン会が長くなります。

長い間立たれ、傍で見守る学研の吉岡さんや綿引さん。紀伊國屋書店の方々が疲れないかと心配になります。書き飛ばす事は出来ますが、折角、見えられたのだから失礼があってはと、案外、気配りに心を砕く静一です。

サイン-4

花輪色紙を頂いた方々も見えられ、益々、恐縮致します。

蕗谷虹児さんの美術館を建てられた伊藤文学さんも見えられ、ご丁寧にご挨拶頂きました。

ヨーロッパで見つけたマントルピースが気に入り、それに合ったお屋敷を建てられた方ですし、蕗谷虹児美術館のレストランが美味しいと評判です。

お元気で何よりです。

伊東-5

その他にも、菓匠三全社長の弟さんやバロンさん。春菊さん等が足を運ばれ会場に見えられました。

サイン会、所要時間2時間、サインをした本の数110冊。ちょっとペースが落ちましたかね。立てなくなるかなと思いましたが、無事、立ち上がり歩く事が出来ました。

皆-6

多くの方が並ばれ、本当に有難う御座いました。厚くお礼を述べさせて頂きます。

この後、皆様と新宿で会食致しました。バロンさん、有難う。借りが出来ましたね。

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雑誌『ひととき』九月号に寄稿。

古希を迎えた、昭和二十年生まれに聞く、と特集が組まれております。

我が国に於いて1945年、昭和二十年は、我が国が太平洋戦争に負けた年であり、新しい国への転換期にあたります。その意味で昭和二十年生まれは、節目節目で取り上げられる世代です。

記憶に残っている取材を上げますと、七十年代に週刊誌で一回り上の世代との違いを特集されました。吉永小百合さんと名を失念しましたがプロ野球選手、それに私が若い世代として選ばれ取材され、ベルリン、ロンドン、ニューョークを漢字で書けとか、パンタロン、ミニ・スカートなどのファッション用語を解説しろなどの問題が出されました。

表紙-1

ファッション用語は私達世代が勝利しましたが、外国の都市の名を漢字で表記せよとの問題は上の世代が勝利しました。

この特集で、上の世代、芥川龍之介の息子さん芥川也寸志さんだったと思いますが、私達の世代は何事にも物の怪になると言っておりましたが、物の怪は宮崎さんで私達の世代ではありません。そう言った世代も、今はあの世へと旅立たれております。

その後は、これも週刊誌の特集ですが、戦後60年記念として、松島トモ子さんや高須クリニックの経営者の方などと取材を受け、この世代の総論を私のコメントで締め括っておりました。10年程まえの記事ですから、私の過去のホームにあると思います。

ページ-2

今回は思い出の旅、これからの旅ですが、やはり国が政策を変え国自体の進路を変えた中国の旅が強く思い出に残っております。

北京空港がぺんぺん草が生えていた軍用飛行場だった時代の王府井街の、夜のコカ・コーラの広告看板だけが輝いていた通りを帰宅する労働者の自転車の群れが走り、その群れにライトも付けづ突っ込んで行く私達の観光バスなど、ハラハラ、ドキドキの思い出が多い旅でした。

また昨年の支倉常長四百周年記念個展で、キューバ、メキシコへ赴いた旅行では、キューバがアメリカとの国交を復活するニュースが飛び込み、私が個展を開いた時代が社会主義キューバの最後の姿だったようで、これも中国と同様、印象に残り、その旅について書きました。時代の転換期に生まれた私には、やはり時代の転換期を迎えた国への旅が相応しいのでしょうか。

余談ですがナショナルキューバ・ホテルが、アメリカだと思いますが、半年間、全室予約で押さえられているようです。また、タクシーの料金が統一された模様です。

まだ個展、旅のお誘いがありますので、残りの人生を変わり行く世界と共に旅が出来たら良いと思います。

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『林静一美人画集』本日発売。

私が70歳?古希ですって、奥様。信じられません。その古希を記念して、今までの作品を集めた『林静一美人画集』が発売になりました。美術評論家、正木基氏との対談も収録されております。

シンラに画集の告知が載っております。

また、新宿紀伊國屋書店1階のショー・ウインドーに、各界の皆様から頂いたお祝いの花輪色紙が展示されております。

初代、林家三平師匠の奥様、海老名香葉子さんからも頂いております。又吉直樹さん、御免なさいね。花輪色紙を頼みたかったのですが、お忙しいだろうと思い、遠慮しました。

文章を生業にしている人って、絵を描かないですね。友人の評論家なども描いてくれません。山下さん位ですか。どうやら人類は、絵を描く人と描けない人の二種類に、分ける事が出来るのではないかと思います。ご覧になって下さい。

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それから上記の新宿紀伊國屋にて、9月6日にサイン会が開かれます。サインを求められる方は、サイン会の会場で画集をお求め下さい。

めでたさも ちゅうくらい也 おらが古希。

お粗末でした。

画集購入はこちらから。

では、サイン会でお会いしましょう。

 

 

『原水爆漫画コレクション④残光』に、拙著『吾が母は』が収録されました。

『ガロ』に最初に載りました私の作品は『アグマと息子と食えない魂』です。その後、二作目に『吾が母は』が載りましたが、この二作目が実は『ガロ』へ最初に投稿した作品で、この長さの作品を入選作品として載せる事は難しいと言われ、短い作品『アグマと息子と食えない魂』を書き、入選作としました。

表紙-1

また、映像作品では、広島の銀行の階段に焼き付いた、影の物語『かげ』があります。この階段に焼き付いた影は当時、まだ誰であるかは判りませんでしたが、焼き付いた人影は、その主の存在を主張してやまないように思え、映像作品『かげ』を作る事を思いつきました。

現在の様にコンピューター全盛の時代ではありませんから、制作会社に身を置いていても映像作品を作る事は大変です。撮影は幸運な事に制作会社にありましたから問題はありませんが、ネガ・フィルムの編集などは虫プロダクションに頼み、ナレーション、音楽等にお金をかけられませんのでザ・ピーナッツさんの音楽を一曲まるまる流す方法をとり、以外にもこのサウンドが好評で、次回作では美空ひばりさんの歌を使用しました。

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広島平和記念資料館にある『市民が描いた原爆の絵』は、ユネスコ世界記憶遺産に登録されているのですかね。登録されているのは長崎の山本さんの炭鉱記録画と遣欧使節団、支倉常長像に御堂関白記の三点ですか。

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孫が東北のローカル線に乗ります。孫は鉄男君ですから、乗れるとなったら新幹線の予約から泊まる街のホテルまで、ネットで調べ上げ、計画を立てました。

私の小学生の頃と比較しますと、孫の頭の中は日本全国へと拡大しているのですね。中学生になると、世界の鉄道に乗りたいと言い出すのではないかと、私はチョッと心配です。

旅行の写真を見せて下さいね。行ってらっしゃい。

 

 

 

『D&Q 25周年記念出版』発売中。

先月、発売になりました『D&Q 25周年記念』本です。25年ですから4分の1世紀です。

一時、活動を停止していたようですね。新たな気持ちでD&Q、海外のアート・マンガを引っ張ります。

表紙-1

25年の歴史ですから背が厚く、775ページあります。広辞苑位の厚さです。

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日本からの寄稿作家は、水木しげるさん。アングレームでも賞を頂いておりますから、英語圏ではお馴染の作家です。

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続いては辰巳ヨシヒロさん。

惜しくも亡くなられましたが、多くの作品をD&Qから出版しております。

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振り返りますと劇画の作家の方々は、その前の『少年ケニア』や『砂漠の魔王』などの挿画のリアルなペン画からは、学んでいないようですね。

それに私です。

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泣いて生きよか、笑って生こか。死んでしまえばそれまでよ、生きてるうちが花なのよ。の口上にのって大道芸人が街を練り歩きます。『大道芸人』です。

私の子供の頃は、バナナのたたき売りや瀬戸物の安売りにシジュウガラのオミクジ引き。それにおしんこ細工などがありました。学校前ですとキビがら鉄砲に粘土細工等々、それに駄菓子屋や紙芝居などを入れると、子供は下校時に誘惑が多く、街は露天商で溢れ、その呼び込みの芸が中々のものでした。

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私は映像の世界に居ましたから、印刷メディアの2色刷りは新しい表現に思え、別々に描き重ねてみました。『大道芸人』は、見世物小屋に出ている人魚姫の話しです。

ム-ミン-7

ムーミンも参加しております。頑張っていますねー。

『D&Q 25周年記念』書籍、手に取りたい方はここ

D&Q 25周年記念書籍の紹介ページです。

 

『アックス』102号「赤瀬川原平追悼特別企画」にエッセイ寄稿。

昨年、亡くなられた原平さんの追悼企画にエッセイを書きました。

60年代の漫画は、現代美術系作家の注目を集め、また若者によって表現運動が展開され、当時の学生運動と共に社会現象化しました。早稲田大学の学園祭では、立ち見が出るほどの盛況で、舞台へ出て驚いたのを覚えております。

表紙- 1

赤瀬川さん等、『ハイ・レッド・センター』の皆さんとお会いしたのもこの頃ですし、その赤瀬川さんが漫画を描き、『ガロ』へ参加して来ました。『ガロ』は漫画誌と言うより、現代美術の表現の場となりました。

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そんな行きがかりで、原平さんは私達夫婦の仲人になり、また『ハイ・レッド・センター』の一人、高松次郎さんが、『東映動画』出身である事から、「仲人と言えば身内も同然」と言う言葉があるのか判りませんが、原平さんには親しく交際して頂きました。

来月、帝国ホテルで原平さんの「偲ぶ会」が開かれます。全国に居られる路上観察学会員の方々がお別れを告げに参るのではと思います。

ご冥福をお祈り致します。

本を手に取りたい方はここ

『潮』2月号に作品評。

四方田さんが、私の漫画作品批評を書いております。
私が漫画を描いていた頃の漫画は、時代の表現のトップを走っておりました。
ロイ・リキテンスタインのマーベル・コミックの一コマを拡大した作品など、漫画は世界でも、注目を集める表現だったと思います。

母との確執は、英国の講演会でも、ピカソとの類似点を指摘する方が居られました。

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四方田さん、サルサ、踊れますか。あれはスーツを着て踊るのが、カッコいいです。
メキシコで店のママとサルサ踊りましたよ。女性をクルクル回すのは苦手です。
私は汗などかいてないと、バサラ風やせ我慢の一人踊りの方が好きです。

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  • 日本アニメーション協会
    林静一が所属する日本アニメーション協会のホームページ。
  • 林静一オフィシャルサイト
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  • 菓匠三全
    林 静一が包装等をデザインする、仙台銘菓『萩の月』の三全のホームページ。
  • 青林工藝舎 アックス
    林 静一が南伸房、水木しげるらと審査員を務める 青林工藝舎「ax(アックス)」のページ。
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