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2021-05

PHPアーカイブス『人生は、必ずよくなる 前を向いて生きる!』

以前、PHPに書いたエッセイの再録ですか「こんなふうにしか生きられない」とのタイトルで書いております。

子供の頃の私は騒がしく、先生から「林は一番、静かと名前が付いているのに、クラスで一番、騒がしい生徒だ」と言われておりました。

勉強は嫌いでしたが、クラス会の劇や昼食後の討論など、学級委員ですから積極的でしたが、油絵を習いに行っておりましたから、学校の先生と塾の先生とで絵画についての意見が違うので悩みましたね。

その年の通信簿は、美術は最低の評価になっておりました。

先生の授業をボイコットした事もあります。

抗議の意味で教壇を見ずに横を向いて座り授業を受けていましたら、怒った先生がチョークを投げて来ましたが、コントロールが悪いのか、前に座っている学友に当たってしまい、彼は「痛―っ」と小さな声で言ったのを覚えております。

こんな子はどんな大人になるのやらと、先生は思ったでしょう。

学校へ行く前に新聞を広げますと、都内版に「戦後民主主義教育始まる」の見出しが飛び込んできて、学校名を見ると私が通っている学校でした。

民主主義教育とは何だろうと思いながら皆を引き連れて学校へ行ってた時代ですから、教育現場でも日々、民主主義教育とは何かと模索が始まった時代だろうと思います。

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就職先、会社を選ぶのも迷いますね。
何処へ就職すれば良いのか判りませんし、その時、新聞に東映動画員募集の広告が載っておりまして、アニメならディズニー作品を子供の時から見ておりましたから、何とか出来るかなと応募しましたが、募集人員が7人のところ、受験番号を見たら三百うん十番でしたから、こりゃ駄目だと思いました。

合格通知が届いた時は、嬉しくて飛び上がりました。

就職して社会に出るのが大変なのですが、得意な事を自身が知っていれば何とかなりますよ。

こちらは古いですがPHPに書いております。心を揺さぶる88の名言

教科書のなかの文学/教室のそとの文学Ⅳ──夏目漱石「こころ」とその時代

8o年代後半頃、息子が私の仕事部屋へ入るなり、「お父さん、夏目漱石は凄いね」と神妙な顔をして話しかけてきた。

思春期只中の息子から夏目漱石の名が飛び出すとは思わなかった私は、どうしたのかと問い掛けると夏目漱石の「こころ」を読んで痛く感動したと言うのだ。

私の年代だと夏目漱石の『こころ』は、精神科医の土居健郎氏によって書かれたベストセラー『甘えの構造』に取りあげられ、甘えの作家となった漱石さんを知っているから、感動した息子を眺めて驚き、昭和の青年を感動させた漱石さんは凄いと、息子とは違う感動を漱石さんにもった。

息子の部屋を覗くと、青年が興味を引く作家の本とゲームのパッケージが並んだ本棚が目に入り、私の呼びかけにアーとかうーんとしか答えなかった息子が、漱石さんの本を読んでいたとは驚きであった。

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少し息子とも話が出来るようになったのかと思っていたが、それから大学を出てコンピュータの会社に入ると、携帯電話からスマホに買い替えない私を、縄文人のような眼で見つめる息子になっていた。

この場で言っとくが、スマホに変えないのは、スマホが大きすぎて服のポケットに入らないし、ジャケットやパンツの型崩れが嫌だからで、またスマホを入れるバッグを持ち歩くのも嫌なだけだ。

末娘の子供が大学に入った。心理学を専攻するらしい。ひょつとすると孫娘と話が合うのではないかと、儚い夢を見る今日この頃であります。

それにしてもコロナは終息が見えません。京都へ行きたいのに・・・。

桑原茂夫個人誌『月あかり』

今回の『月あかり』、井上洋介さんの特集ですね。

井上さんも若い頃の作風と今の作風とガラッと違いますし、長新太さんも30代頃で絵柄が変わりました。

先代ではピカソさんが緩い具象から抽象へと変わっていますから、画家の画風が変わることはさして驚く事では無いですが、絵を知らない人は驚かれます。

私も映像をやっていますので、プロデューサー、ディレクター目線で作品を考えますので、今までの画風と違う作品を編集者の方に見せると、驚かれたりします。

漫画ですと作品ごとにテーマや設定背景が違いますから、変えております。判って頂けると嬉しいのですが・・・。

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テレビ東京の『演歌の花道』という歌番組がありますが、これが舞台美術の巨匠を起用して毎回、面白い番組を送り出しておりました。

例えば、舞台は日本海側の小さな港町という設定で、防波堤の道を何と、小林旭さんがダブルの真っ白なスーツ姿で登場します。

この絵作りに私は腹を抱えて笑います。歌謡番組と言えば中央に広い階段があり、その左右に楽団が入っているのが、年末の紅白歌合戦で皆さんご存知の、歌番組の舞台です。

それが日本海に面した小さな漁村の防波堤が舞台ですから、驚きますよ。

しかも夜で、そこへ旭さんが真っ白なダブルの舞台衣装で登場しますから、シュールですよ。夜中に漁村の防波堤を歌いながら小林旭さんが歩いていると思いますか。だから笑いがこみ上げてくるのです。

旭さんは歌いながら防波堤の細い道に入りますが、道の両脇の生活排水溝に生えている雑草まで、しっかり作り込んでいるセットで、両側には木造住宅があり、何とその二階の窓は赤く明かりが点いているのです。

これにはうーむと唸りました。脱帽です。

私も夜の電車に乗り、車窓から風景を眺めることがあります。

赤い明かりが灯る住宅を見て、あの家は何で赤い電灯を点けているのか、カーテンが赤いからか、それとも室内を灯す電球が赤いのか、住んでいるご夫婦の夜の時間を盛り上げる演出なのか、今もって判らない赤い窓明かりで、それをセットに組み込んでおります。

流石、リアリズム舞台美術の巨匠の仕事だと感心しました。

路地を抜け、広場に出ると、周りに店が並んでいて、手前の小料理屋がガラス窓になっております。そのカウンター席に歌手の日野美歌さんが一人でお酒を飲んでいるのです。

何処に、旭さんが唄いながら歩き、美歌さんが一人でお酒を飲んでいる港町がありますか、しかも夜です。

このシュールな歌番組に、プロデューサーもディレクターも確信犯で遊んでいるなと、毎回楽しみにしておりました。

小林旭さんは、ポップですよね。ボップ・アートが似合います。

桑原さん。遊んで下さい。楽しみにしております。

十三代目結城孫三郎襲名披露公演「十一夜 あるいは星の輝く夜に」

期間 6月2日~6日

会場 東京芸術劇場シアターウエスト

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十二代目 孫三郎さんが結城座ホームに書いております。

とうとう、私の長男が十三代目結城孫三郎を継ぐ時が来てしまいました。
いまだ人間としても人形遣いとしても、たりない所が多々ありますが、 その分努力さえすれば、のびしろは残されていると思っております。
ナアニ、こんな私だって孫三郎を名乗っていたのですから、たいした事は有りません。
今後は、皆様方の御指導御鞭撻を賜りまして、十三代目を育てていただければ幸いで御座います。

十三代目は、お父様であり師匠でもありました十二代目とどう違う糸操りを見せて頂けるのか、楽しみでもありますし、十二代目にお会いして、色々思い出を聞くのも楽しく、外国は文化を大事にしますから、聞き取りもちゃんとしています。日本も文化国家として記録を残さなければいけません。

また十二代目はここで終わりではなく、その後の表現の続きも文化にとって重要であり、見届ける必要があります。文化はチャラくありません。歴史の積み重ねです。重くするのも軽くするのも私達の文化度です。

 

私と結城座のご縁は、ご縁以前に新宿厚生年金会館で開いたザルツブルグの糸操り人形劇団の公演を母と見に行った処から始まります。何とこの公演に孫三郎さんも見に来ていたのです。小学の高学年が中学の低学年の話しですから、不思議な糸の繋がりとしか思えません。

その後は以前もブログに書きましたが、結城座には「フロ」と言う幻灯機が御座いまして、アニメ出身の私ですから、この江戸時代の幻灯機に興味がありました。

この幻灯機は、アニメーションの元祖と言えるもので、ただ絵を映しだすだけではなく、左右に動く二枚のガラス板を動かし、蝶が飛んでいるように見せるのです。

これを舟遊びの酒宴で、障子に写して楽しんだとは、江戸時代の人は粋な遊びをしていたなと思います。

この「フロ」をあつかえるのは、十二代目の先代、おじいさまの十一代目で、一度、隅田川での講演でご披露して頂いた事がありました。

残念ながら私は拝見出来ず仕舞いですが、結城座以外にも「フロ」は残っていて、色々な物を動かしていたようです。

それを拝見しに訪れたのがきっかけで、操り人形のデザインなどを手掛けるようになり、シェークスピアの作品や三島由紀夫の作品を手掛けました。

 

十二代目の女義太夫師のお母様が御作りになったカレー・ライス、美味しゅう御座いました。

娘義太夫の頃はさぞかし「どうする連」に、小屋から小屋へと人力車で移動する後を追いかけられたのではないでしょうか。

「どうする連」は、今のアイドル・グループを追いかける若者達の元祖です。

花開くコリア・アニメーション2021+アジア、オンライン開催

期間 5月19日(水)昼12時 ~ 5月23日(日)深夜12時

今年は新型コロナウィルス感染症対策として、オンライン上映で開催することになりました。
日本全国どこからでも、お好きな場所でお楽しみいただけます。

韓国唯一のインディーズ・アニメーション映画祭「インディ・アニフェスト2020」の最新上映作から、韓国の“今”をビビッドに体感できる短編17本と、同映画祭のアジアコンペティション部門から、アジアの息吹を感じられる必見作8本を上映します。

期間中には、韓国と台湾、日本からゲストをお迎えして、リモートトークイベントも開催いたします。

韓国の劇映画は、世界の評価が高くなってきました。小銃を使わないアクション・シーンが、リアリズムを深め、世界のアクション映画の中で、独特の地位を固めております。

しかしアニメの代表作品と問われると正直、返答に窮します。
日本の映画祭に200人もの応援団を送り込んでくるのですから、期待しております。
他のアジアの国々も同様、頭を上げて欲しいです。

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中国の「一人っ子政策」で泣く泣く子供を手放した親が居ると、アメリカの里親の調査で判明したテレビ・ドキュメント番組をみました。。

中国は凄いですねー、子供を手放す政策が通ってしまうのですから・・・。

私の二十代の頃は、このまま人類が増えると地球は大変な事になると、議論が盛んでした。
産業革命以後、何故、人間が増えたのかとその原因を巡り、学者さん達の推論、仮説が色々出ていました。

哺乳瓶の発明やら、乳児の生存率が医学の発達で増したとか、喧しい状況でしたが現在はその逆となり、先進国では少子化に悩んでおります。

二宮先生の耕作面積から収穫量を算出、それを村の人口で割り、村人の適正人数を決め、多い場合には間引く(間引くは二宮先生の考えにはありません。農村部の慣習でせう)時代から、以後は企業で生産される食糧の総和とナノ・レベルで考えられた科学技術を駆使して、地球に優しい生存可能な人口を割り出して答えを見つけるしかないでしょう。

それでも余剰人類が出てしまったら・・・。ここからはハリウッド映画界の得意分野です、、、が。

宇宙人来襲の映画は各国で制作されおります。オーストラリアの映画ではシドニーに住む人間が拉致され、畑を耕す労働力として奴隷にされております。
農耕地の四隅に監視塔が立っており、何と宇宙人が自動小銃の様なものを持って立っているのです。

耕耘機の『さなえ』を使っておらず、奴隷にされた人間は鍬で作業をしておりますから、我々と文明が近い宇宙人ですが人間より少し遅れた宇宙人に思えます。

「監視の仕事も大変でせう。どう、一杯やりませんか。神田に良い店を知っていますよ。」なんて声をかけたくなります。

何とも人間の様な宇宙人だと思いましたが、オーストラリアに攻めこんだ宇宙人は、定住していた星で増えてしまい、やむなく地球の土地を移住先に選んだのではないかと推論が出来る、異色の宇宙人来襲作品でした。

宇宙は広いようで狭いと実感させてくれました。

詳しくは、花コリ公式サイトで・・。

JAGDA新人賞展2021 加瀬透・川尻竜一・窪田新

会期 5月11日~6月16日

会場 クリエイションギャラリー

この賞は年来、デザイナーの登竜門として、いまや第 一線で活躍する116名のデザイナーを輩出し、デザイン・広告関係者の注目を集めています。

39回目となる今回は、新人賞対象者139名の中から厳正な選考の結果、加瀬透・川尻竜一・窪田新の3名が選ばれました。(ホーム紹介文より抜粋)

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ニューョークでは、自宅で仕事をしていた都市賃金労働者が、会社や役所に戻って来ているとニュースは伝えております。

民俗学の宮本常一氏によれば日本人は、集落の揉め事は何日もかけて話し合い、結論に達するとありますから、日本のペースと言うのが有るのでせう。

唯、その間の経済的な保証をしっかりすれば、文句の声も小さくなるでせう。

 

昨夜と言うか今朝、WOWOWで遅ればせながら住野よる原作の『青くて痛くて脆い』を観た。

脚本の杉原氏に監督の狩山氏、役者の皆さん皆、上手い。リアルな青春群像劇で、韓国映画に負けていないと思う。

青春映画と言うと先進国では皆、学園恋愛ドラマになってしまうことは仕方のない事で、ヤンキーのバイオレンスな生き方位が突出しているだけだが、住野よるのこの作品は、思春期と言うか日本人の心理の奥まで届くよう描いている。

大学を出て企業に勤めているサラリーマンの中でも、同じような確執を見かけます。

最後の作者のメッセージは下品です。トム・クルーズの青春物のような、もう少しワルになりなさい的な通俗的メッセージを受け取ってしまう。大人はそんなに汚れていないです。

つい引き込まれて、最後まで見てしまった。住野氏は長編のファンタジーが書けそうな気がする。日本はここが弱い。

唐招提寺恒例『梵網会うちわまき』

五月十九日、午後三時からの『うちわまき』は関係者のみで行われ、昨年に続き今年も中止となりました。

五月は新緑の季節で、境内を散策するには良い時期で、茶席でお茶を頂くと、身も心も洗われます。

森林浴は血圧を下げる効果があるそうです。中止とは残念です。

完成-

うちわの絵を奉納しておりますと、亡くなると唐招提寺の僧侶の方々に安らかに極楽へ行けるよう祈りを捧げて頂けるようです。

ですから清順監督、対談で地獄にて逢いましょうとお約束しましたが、私がこの世を旅立っても地獄へ行けません。

閻魔さまの前でお待ちの清順監督、お待ちになっても私は行けませんので、地獄は血の池地獄や針の山地獄、火炎地獄など地獄のテーマパークが揃っております。その中の一つをお選びになって、地獄を堪能して下さい。

私は父母と姉、それに飼っていた猫と一緒に、極楽で日にあたりながら昼寝をして過ごします。御免なさい。

駕篭真太郎著『都市とインフラストラクチャー』

略歴が載っておりませんから、何処の生まれか育ちか判りませんが、駕籠と言う氏は珍しいです。

以前、NHKの方々を騙した作曲家が居りました。この方も変わった氏で、広島に数件、住んで居られると言う事でした。

昭和天皇が亡くなった時、棺を担ぐ人々が現れました。歴代の天皇の棺を担ぐ人々が住む部落も所在が明らかになりました。

まだ知らないことは沢山あると思います。

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駕籠さんの作品、都市にスポットライトを当て、都市機能を維持する「インフラストラクチャー」に焦点を当てております。「インフラストラクチャー」と書くところが都市心を擽り、東京生まれですから粋と野暮が判る人で、都市伝説と言っても良い内容です。

絵もデッサン力がありますね。欲を言えば線を少なくしたコマ絵が良いと思います。現代の実力派作家の1人と言って良いでせう。

 

東京は自給率1パーセントですから、直下型地震で都市機能が麻痺しますと、花の都などと唄われる東京ですが、大変なことになります。

NHKなどは、地方のある都市にキー局を移し、災害の様子などを国民に伝えるよう出来ている事を、70年代に聞いたことがあります。

日本のバブル時代、『ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争』で『サラエヴォ』は都市包囲され、市民はスナイパーが瓦礫と化したビルの中に居る中で都市生活を続け、水、電気、火、を確保します。

その戦時下の都市生活を再現した展覧会を日本で開きましたが、見に来た日本人が驚くほど少なかったと主催者の言葉が記憶に残り、後日、都市のインフラが止まった時、貴方は火、水、電気をどうやって確保しますかと、当時ブログは無く、ホームに書いた覚えがあります。

さて、火、水、電気、食料の供給が途絶えた都市で、あなたはどう生き延びますか・・・。

大丈夫です。我が家はファミリー・キャンプで週末を過ごしておりますから、火はキャンプ用品にある点火セットで隣の空き家の庭に生えてる木を燃やし、煮焚きします。テレビ、ラジオはソーラー使用の携帯型のを持っておりますから情報が途絶える事はありません。

水は神田川をキャンプ用品で濾過して飲みますし、食料はインスタントを買い溜めしてありますので、それを使います。テレビのキャンプ番組の様に、美味しい肉を買って来て食べる事は出来ませんが、多摩川辺りだと何か釣れるかも知れませんから、それを食べて生き延びます。

それから、キャンプしながら東京を脱出し、ソーラー・スマホで実家に電話し、車で迎えに来てもらいます。

困るのはトイレで、どこの公衆トイレも流せず悪臭を放っておりますから、これだけは早く良い携帯製品が出来るのを待っていますと、そう上手く行けば良いのですが・・・。

 

 

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