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歿後50年 伊藤整展―チャタレイ裁判と『日本文壇史』―

会期 9月21日(土)~11月23日(土・祝)

会場 日本近代文学館

伊藤さんの労作『日本文壇史』は、ホームに書かれてあるように、文庫版になり広く知られようになり、私も全巻、書棚に揃えてある。

百科事典と同じく眠れぬ夜にパラパラと捲り、目に留まったところを拾い読みしていた。

しかし伊藤さんと言えば『チャタレイ夫人の恋人事件』であろう。

『日本近代文学館』の小冊子の言葉を引用すれば、小山書店が1950年に出版した『ロレンス選集』に収められた伊藤氏の完全版翻訳『チャタレイ夫人の恋人』が、「猥褻文書の疑いがある」と全国の書店から一斉に押収され、伊藤さんは書店主小山氏と共に起訴され、有罪判決が下され罰金刑が課せられた事件である。

作家同士が妻を交換した出来事は、いつ頃でしたっけ。姦通罪が有った時代ですよね。

チラシ-1

70年代の性解放を経た現在から見れば、性は子孫を残すと言った側面だけでは括れない多様な側面を持っていることに人々は気づいているし、当然、表現者の眼差しもその現代に注がれているのであるから避けては通れないことも事実で、それをムラムラさせるのは風紀を乱すとなると、そのような書物、画像を見て欲情する人間と言う動物はいかなる生き物であろうかと考えてしまう側面も性表現にはあるのだし、それを動物以下と見下しても、動物はポルノ雑誌など見ないし読まないのであるり、ローマ法王も自然科学に親和的な発言をしている。

人間の性については現在、そのとば口に立ったばかりであるが、現代医学の遺伝子レベルでの生命の誕生の解析と同じく表現も深化して行くと思われる。

クローンなどは小説、映画になっているし、人間に応用可能であるらしいが現在、亡くなったペットに応用することは許可されているらしい。

また精子バンクもあり、これで受精し生まれて来た子供はかなりの数にのぼるらしく、リアル受精か人工的な受精か、セックスも子孫を残す選択肢は多様になっている。

1960年代の漫画家ジャン=クロード・フォレ描く『バーバレラ』の様に、指と指を重ねることで性交が済む時代が来るのかもしれない。これは疲れなくて良いし、腰痛にもならない。

さて日本の性表現は現在、どの辺りを彷徨っているのでしょうか。摂書『夢枕』ではないですが、経済と同じく出口無しの状況ですか。

 

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