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2019-04

清川妙著『万葉恋歌』

帯に「新元号 令和の出典 万葉集」とあり、新天皇の即位につき急きょ復刻発売です。

女性誌の挿絵を担当していた頃、万葉集に源氏物語、伊勢物語と、古典を描く様になりました。

フランスではアングル等が古典派画家として有名ですが、古典派の画家は、歴史の教養を必要とされる、ちょっと特殊な画家で、他の画家から一目置かれる存在です。

それは、この画家、どの時代を描いているのか、あの時代だと、着物の模様が変だな等々、描かれた作品が何時代か、絵を見て判らないと古典派画家として失格ですから、時代考証と言う知識を持ち合わせていないと古典派画家と呼ばれないことになります。古典派で無くとも具象画には付きまとう鑑賞目の一つです。

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これは絵に限らず時代小説も舞台の時代劇も映画も同じです。これが中々大変で、映画、演劇監督などは美術部の仕事と割り切って任せてしまう人も居りますが、加藤泰監督が話された新作の構想などは、役者を選ぶ段階からその時代への加藤さんの時代解釈が入っておりますから、制作部任せとはいきません。

残念ながらこの作品は映画として完成を見る事は無く、加藤監督はあの世へと旅立たれました。この作品、観たかったです。邦画時代劇の異色作となった事でせう。

私も万葉を絵画化するにあたり、その時代への思いを込めております。身長を伸ばすことやピーコック革命を体験した世代として、男性衣装に時代への思いを込めました。

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そのような事を考えて観て頂ければ、もうすぐ産まれる令和生まれとして幸せです。

まだ買えませんね。5月13日、入荷となっております。

手に取りたい方はここへ行かれて下さい。

「かつて東洋一と謳われた陸軍大刀洗飛行場」

期間 4月23日(火)~6月30日(日)

会場 平和祈念展示資料館 企画展示コーナー

かつて福岡筑前町には、旧陸軍が東洋一を誇った大刀洗飛行場が在りました。その福岡県筑前町立大刀洗平和記念館との交流展です。

語り部お話し会は、15歳で海軍特別年少兵に志願した西崎信夫さんに、16歳で陸軍少年飛行兵として訓練を受け、大刀洗北飛行場で終戦を迎えた元兵士の上野辰熊さんです。
同じ15 、16才の皆さん、是非、トークへ参加して話を聞き、可能なら、判らない処は質問して下さい。

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また、4月27日~5月6日に『GW 特別イベント』が御座います。

5月6日の福岡さんの「フランス、ドイツ、満州での避難生活」は、三国に渡る逃避行ですから、グローバルですね。

グラフィック・デザイナー土方重巳の世界展

会期 4月20日(土曜)~6月2日(日曜)

会場 刈谷市美術館 全館

映画、演劇、バレエ、オペラなど幅広い分野で活躍した昭和のグラフィック・デザイナー・土方重巳(191586年)。NHKの教育番組「おかあさんといっしょ」の登場キャラクターや、「サトちゃん」(佐藤製薬)のデザインも手がけ、その魅力溢れる多彩な仕事を辿ります。

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映画ポスターの中に1942年公開『団地の母』と言うのが在りますが、戦中に『団地』という言葉はあったのですね。この映画の二年前、1940年に『少年飛行兵』のポスターも手掛けておりますから、戦争真っ最中での『団地の母』です。ちょっと見てみたい映画です。団地の公園で竹やりの訓練など出てくるのでせうか。ポスターに描かれているのは原節子さんですね。

監督は島津保次郎さんですが、ウキペディアで調べると『兄とその妹』などを撮っておられ、粗筋が書いてないので確かめることは出来ないのですが、NHK BSで見た記憶が在ります。

部長の家の門にインターホンが在ります。それ以外に「エッ」となるシーンが出て来ますから、面白い映画を撮る監督だなと心に止めておりました。成瀬監督に近い作風かなと想像しますが、門下に五所平之助豊田四郎吉村公三郎木下惠介中村登佐伯清谷口千吉などが居るとウキペディアに書いてありますから凄い監督で、『日常の戦ひ』1944年の作品などは敗戦色が濃い中での制作ですから、何となくお話は想像が付きますが、『生活線ABC』1931年製作の作品はタイトルから判りません。戦前もグローバル社会で英語が喋れないと仕事が無くなるよと言った内容ですかねと言うのは冗談ですが、生活線が判りませんが、その線の色々と言う事ですから、格差社会の始まりですか。
残念ながら敗戦の日に亡くなられております。この監督の作品を見ずにあの世へと、令和生まれは行けませんね。

人形アニメ作家の川本喜八郎さんの作品もあります。

メアリー・エインズワーク浮世絵コレクション

期間 4月13日~5月26日

会場 千葉市美術館

明治39年(1906)、エインズワースの来日を契機に始まったこのコレクションでは、珍しい初期の作品から、鳥居清長(1752-1815)や喜多川歌麿(?-1806)など錦絵が興隆をみた黄金期の作品、葛飾北斎(1760-1849)、歌川広重(1797-1858)の活躍による幕末の風景画に至るまで、浮世絵の歴史をほぼ網羅することができます。

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1906年と言いますと、ハレー彗星が地球に近ずく4年前にあたります。

地球に彗星が衝突すると大騒ぎになったと、1903年生まれの詩人、秋山清氏は対談で私にそう話してくれました。

ハレー彗星はそれから76年後、1986年に再び地球に接近します。私はハレー彗星を二度見る事になったと、ちょっと誇らしげに秋山さんは先程の話しに付けたしました。

広重の風景画には、チラチラ北斎の影響が見られます。意識していたのでしょう。

国芳の風景画は、興味深いです。

生誕110年 太宰治 創作の舞台裏

期間 4月6日~6月22日

会場 日本近代文学館

当文学館は過去、没後20年展から50年展に至るまで、何度か本格的な太宰治展を開催してきた実績があり、また、全国各地の文学館でも、さまざまな形で太宰治の魅力が紹介されてきた歴史があります。

当館の「太宰治文庫」は 1987年、97年、2014年の三回に及ぶご遺族からの資料の寄贈から成り立っており、原稿、草稿を初めとする計423点に及ぶ資料は、他の追随を許さぬ研究資料の宝庫になっています。ほかにも中学高校時代のノートを初め、多くの直筆資料の寄贈があり、この企画はそれらのエッセンスを結集しています。

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今回特に注目すべきものの一つは「お伽草紙」の完全原稿で、初めてその存在が明らかになったものです。とある。「お伽草紙」の浦島は何故、長男なのか?こんな読者の疑問に答えて頂けると嬉しいです。

太宰さんと同じいでたち、同じ場所、同じポーズで写真を撮っている若者が居る。写真を見せてもらったが、中々の出来栄えである。太宰ファンの作品を楽しめる企画展は無いのだろうか。

色部義昭展「目印と矢印」

会期 4月4日 ~5月21 日

会場 クリエイションギャラリーG8

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今回の受賞作品は、公営から民営の地下鉄として開業した「Osaka Metro」のCI計画。Metroの「M」の中にOsakaの「O」を内包した、立体的で螺旋状に動きのあるシンボルを中心に、エネルギッシュな大阪の町や走り続ける活力を表現したデザインは亀倉雄策賞に相応しい」と高く評価されました。この受賞を記念して個展を開催いたします。

田沼武能写真展「童心―世界の子供」

会期 3月5日~4月27日

会場 写大ギャラリー

また世田谷美術館で、田沼さんの写真展『東京わが残像1948―1964』が同時開催です。

90年代頃、ドイツのブックフェア―へ参りました。

街を歩いていると、私が子供の頃に遊んだ、石蹴り遊びの図が道に描かれているのを発見しました。まだ、ドイツの子供達は、石蹴り遊びで遊んでいたのですね。

我が国の石蹴り遊びは、明治期にヨーロッパから教育的遊戯として導入された遊びと、日本に前から在った片足飛び遊びが一つになった子供遊びだそうで、缶蹴り遊び等と同じく私達、令和生まれ(と書くと、まだ平成の時代だと平成生まれから叱られそうですが、気分はもう令和です。)には懐かしい遊びで、暫く道に描かれた図に魅入っておりました。

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学校での遊びは流行、廃れが早いです。あの流行は、どの辺の学校から広まったのでしょうか。

現在は、YouTubeなどで新しい子供遊びの動画が載せられますから、国、地域別と言うより同時期に世界へ広まるのでしょう。

福島泰樹著『大正行進曲』

表現者は、芥川龍之介の「漠とした不安」から「自死」へと、時代の変化を敏感に感じる炭鉱の構内へと運び込まれたカナリヤのように、いち早く時代の変化を感じ取り、場合によっては死を選びます。

大正時代の大逆事件なども、事件の前後で天皇への思いが変わった時代だと言われており、その大逆事件を中心に福島氏が三十一歌を詠み、再びきな臭さを増す現代に繋げてカナリヤとして詠っております。

公園で見た幻視を絵画化した画家、関根正二への歌は、

深川の菊川橋にほどちかい三軒長屋のアトリエに住む

60年代、今東光氏が若かりし頃に交流のあった関根についての評伝があります。当時、洋行帰りの親からもらったフランス製の絵の具を持っていた画家、東郷青児と今東光に、君たちのような下手な絵描きにはもったいないと、関根正二が絵の具を二人から取りあげてしまった話や、金持ちの東郷と今は、銀座で遊んで楽しかった話など、当時の時代が垣間見られる好評伝です。

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外国で有名になり凱旋帰国したオペラ歌手の藤原義江も詠まれております。

ロンドンでデビューを飾り帰国するわが母いずこ藤原義江

戦前からグローバルだったのです。

下関の藤原義江記念館は若い頃にお訊ねしました。グラバー邸と似て、関門海峡を見下ろす高台にあり、英国商社社長の息子さんが建てた家だそうです。

欧米の方は、高い処に家を建てます。城を築く感覚ですか。日本は道教の影響か、山を背にして目立たぬよう雑木林の中に建つ家のイメージがありますね。

しかしアメリカ人の一軒に一つのプール好きは何なのですかねー。

時代のカナリヤの歌が聞きたい方はここへ。

「かなりや」と言う童謡があり、歌い出しは「歌をわすれたかなりやは・・・。」とあります。マス・メディアの方々、カナリヤであることも忘れず、歌を歌わないと・・・・。

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