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福島泰樹著『大正行進曲』

表現者は、芥川龍之介の「漠とした不安」から「自死」へと、時代の変化を敏感に感じる炭鉱の構内へと運び込まれたカナリヤのように、いち早く時代の変化を感じ取り、場合によっては死を選びます。

大正時代の大逆事件なども、事件の前後で天皇への思いが変わった時代だと言われており、その大逆事件を中心に福島氏が三十一歌を詠み、再びきな臭さを増す現代に繋げてカナリヤとして詠っております。

公園で見た幻視を絵画化した画家、関根正二への歌は、

深川の菊川橋にほどちかい三軒長屋のアトリエに住む

60年代、今東光氏が若かりし頃に交流のあった関根についての評伝があります。当時、洋行帰りの親からもらったフランス製の絵の具を持っていた画家、東郷青児と今東光に、君たちのような下手な絵描きにはもったいないと、関根正二が絵の具を二人から取りあげてしまった話や、金持ちの東郷と今は、銀座で遊んで楽しかった話など、当時の時代が垣間見られる好評伝です。

表紙-1

外国で有名になり凱旋帰国したオペラ歌手の藤原義江も詠まれております。

ロンドンでデビューを飾り帰国するわが母いずこ藤原義江

戦前からグローバルだったのです。

下関の藤原義江記念館は若い頃にお訊ねしました。グラバー邸と似て、関門海峡を見下ろす高台にあり、英国商社社長の息子さんが建てた家だそうです。

欧米の方は、高い処に家を建てます。城を築く感覚ですか。日本は道教の影響か、山を背にして目立たぬよう雑木林の中に建つ家のイメージがありますね。

しかしアメリカ人の一軒に一つのプール好きは何なのですかねー。

時代のカナリヤの歌が聞きたい方はここへ。

「かなりや」と言う童謡があり、歌い出しは「歌をわすれたかなりやは・・・。」とあります。マス・メディアの方々、カナリヤであることも忘れず、歌を歌わないと・・・・。

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