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2015-09

企画展『小説にみる女性たちの引揚げ』

期間 ■前期:9月29日~11月13日■後期:11月14日~12月27日

会場 平和祈念展示資料館 企画展示コーナー

敗戦によって外地での生活のよりどころを失い、身に危険が迫る過酷な状況の中をくぐり抜けてこられた、約320万人におよぶ「海外からの引揚者」の方々の企画展。

チラシ-1

今回の企画展では、満州(現・中国東北部)からの引揚体験を基に書かれた小説『流れる星は生きている』(藤原てい著)および『朱夏』(宮尾登美子著)を取り上げ、そこに登場する若い母親の姿に焦点を当てます。

 

 

 

『江口寿史全イラストレーション集』で対談。

70年代から80年代の男性漫画家を見ますと、鳥山さんの「アラレちゃん」と江口さんの「ひばりくん」が、女性キャラとして際立っております。

その江口さんの上下2冊の豪華版イラスト集で、ファン垂涎の一冊です。

表紙-1

江口さんはイラスト集を数々出されておりますが、帯に「今まで出た画集は、全部捨てちゃって」とコメントしております。

彼らしいです。まぁ、彼はやはりアーティストですよ。繰り返すのが嫌なのですね。

職人は繰り返して芸を極める人です。たこ焼きなどを見ておりますと手際が良く、何度も繰り返します。これが職人芸なのです。一般ピープルはこれを技と言って驚き、関心し、褒めたたえます。

アーティストは困ったことに同じことを繰り返すのが嫌な人種です。飽きるのです。

画集- 2

村上隆がうまい事言っております。画家は何枚描こうが、その代表作、一番流布した作品1点に絞られると。だから江口さん、貴方はひばり君です。覚悟しなさい。

対談-3

対談で彼は重要な告白をしております。奥さん、困ったら私に相談して下さい。手なずける方法をお教え致します。

それと私、鳥山さんの三輪車に乗ったおかっぱの女の子のブリキ玩具が欲しいです。

ゼンマイを巻くと、「ぐれてやる」と喋りながら、三輪車に乗ってグルグル回る玩具です。

手に取りたい方はこちらまで。

ロッテ『小梅ソフトキャンディ』発売。

ロッテさんの広報誌『Shall we Lotte』新商品コーナーに、『小梅』新商品掲載。

ハ表紙-1

噛むたびに甘酸っぱい小梅味の『小梅ソフトキャンディ』をお楽しみ下さい。

商品-2

『恋フレ』も募集中です。小梅携帯サイトへも遊びに来て下さい

 

アイトー『林静一コレクション』秋・冬物発売。

アイトーさんの私のコレクション、秋・冬物発売です。

彩りも鮮やかで、民芸風です。

ディスプレー1

冬は鍋物ですね。
外国の方々、鍋に熱燗で外は雪、病みつきになりますよ。

ディスプレー2

全国百貨店、有名小売店でお求め下さい。

小学館創業90周年企画『日本美術全集』19巻発売。

とうとう出ましたね。

戦後から現在までの美術史を編むという全集物は、インターネットにメディアの王座を明け渡したといっても、出版界、活字、印刷メディアが作り上げた知のオブジェの最高峰なのである。

梱包芸術があるが、それさえも全集という形をとり梱包してしまう全集本は、メタ立体藝術作品なのであり、これを超えるインターネット作品は見当たらないのである。

箱-1

文芸評論家、吉本隆明氏が70年代に『戦後詩史論』を出し、その中で、戦後の詩について語る事は苦渋の作業である、と言うような事が書かれてあったが、美術も同じで、未踏の戦後から現在までの美術を整理することは、吉本氏と同じく脂汗の滲む作業であっただろうと推察する。

その散らかった、整頓の下手な戦後美術に、大きく素描を試みた勇気と、戦後美術を語る時の礎を築いた功績は大きいと思う。

赤瀬川-5

収録作家203作家です。

赤瀬川さんの千円札をめぐる表現ですね。現在、インターネットには仮想通貨ビット・コインが出現しましたし、イスラム国は新しい貨幣を作り出しております。お金とは何か、古くて新しい問いでもあります。

つげ-3

漫画では、つげさんの『ねじ式』が収録されております。

アート・フィルムですと画家ダリと映像作家ブニュエルが手を組んだ、『アンダルシアの犬』に匹敵するのではと思いますが・・・。

大友-4

大友克洋さんの『AKIRA』も収録されております。

大友、江口さんと飲んだ時に聞いた、大友さんの少女漫画論は面白いし、映像を考える上で、もう一つの視座を与えてくれる。

私-2

それに私も、収録されました。

手に取りたい方はこちら

新宿紀伊國屋書店にてサイン会開催。

『林静一美人画集』刊行を記念して、新宿紀伊國屋書店にてサイン会を開きました。

また菓匠三全様より、お花を頂戴いたしました。有難う御座います。

タイトル-1

空模様が怪しい中、多くの方にお集まり頂き、有難う御座いました。

新宿紀伊國屋さんは、寺山監督作品『書を捨てよ町へ出よう』で、書店2階テラスから、歩行者天国を行き交う人々へ、「腹が立つ人は、殴って下さいと」と呼びかけ、私がデザインしたオブジェを吊り下げる場面に登場します。

映画のビデオ、DVDをお持ちの方は、この場面の左、エスカレーターに注目して下さい。トレンチ・コートを着た男性が、上りエスカレーターを駆け上がるのが見えます。このトレンチ・コートの男性は刑事さんです。歩行者天国には私服の刑事さんが沢山、巡回しております。

この後、私のオブジェと役者さんは、公然わいせつ罪で新宿署へ連行されました。連行された役者さん、わいせつなオブジェをデザインして御免なさいね。また紀伊國屋書店さん、お騒がせして失礼しました。

それから、詩画集『紅犯花』を出版しました折、一階のショーウインドウに飾って頂きました。

また、紀伊國屋画廊の新人展で個展を開き、画廊関係者の方々も含め多くの方が見えられました。

スピーチ-2

その後、八〇年代には、アニメ協会の作品を紀伊國屋ホールで上映、ゲストの方々とトークを致しましたから、新宿紀伊國屋本店には私の青春が詰まっております。画廊、デパート個展と、二〇代の頃からサイン会を開いておりますが、格別の思いです。

サイン-3

サインの時に、1人1人に簡単な季節のものを書き添えますが、これがあるとサイン会が長くなります。

長い間立たれ、傍で見守る学研の吉岡さんや綿引さん。紀伊國屋書店の方々が疲れないかと心配になります。書き飛ばす事は出来ますが、折角、見えられたのだから失礼があってはと、案外、気配りに心を砕く静一です。

サイン-4

花輪色紙を頂いた方々も見えられ、益々、恐縮致します。

蕗谷虹児さんの美術館を建てられた伊藤文学さんも見えられ、ご丁寧にご挨拶頂きました。

ヨーロッパで見つけたマントルピースが気に入り、それに合ったお屋敷を建てられた方ですし、蕗谷虹児美術館のレストランが美味しいと評判です。

お元気で何よりです。

伊東-5

その他にも、菓匠三全社長の弟さんやバロンさん。春菊さん等が足を運ばれ会場に見えられました。

サイン会、所要時間2時間、サインをした本の数110冊。ちょっとペースが落ちましたかね。立てなくなるかなと思いましたが、無事、立ち上がり歩く事が出来ました。

皆-6

多くの方が並ばれ、本当に有難う御座いました。厚くお礼を述べさせて頂きます。

この後、皆様と新宿で会食致しました。バロンさん、有難う。借りが出来ましたね。

画集を手に取りたい方はこちら

『キネマ旬報』9月下旬号発売。

今回は、フランソワ・オゾン監督の『彼は秘密の女ともだち』を取り上げた。

結婚前からか結婚後かは判らないが、女装癖がある男が、妻の死後、周囲の誤解を解きながら、女装生活へと歩み出す物語である。

表紙-1

本題に入る前に、我が家で飼っていた老猫の死について書いた。

ネットに愛猫の死に際を吐露するホームがあり、死ぬ前に猫とは思えぬ鳴き声を上げた話が書かれてあった。我が家の猫も家人が寝静まった深夜、居間でツルの一声のように鳴いた事があり、あれは死をまじかに感じた老猫の、この世との惜別の鳴き声だったのだろうかと、コメントを読みながら思った。

大きな声で長く鳴く老猫の一声は、どこかこの国の民謡の様な哀調があった。

文章-2

女装趣味は無いが、友人の末井氏が以前、務めている出版社のコマーシャルに着物姿で出ていた事があり、それが中々の女前で、一緒に住んだら「あなた、ご飯にします。それともお風呂ですか」などと言ってくれそうな気がして、理想的な家庭が築けるなと思った。

また、何年前の話しだろうか、男性が密かに下着としてブラジャーを愛用している事が話題になったこともあったし、『とりかへばや物語』などの古典小説が在る国だから、女装をそう特別視する風ではないと思う。

映画の中で、車の中で化粧をする場面があり、運転している女友達が、マスカラは右目には右手、左目は左手ですると上手く塗れると助言をしていたが、女装癖の観客が趣味に生かせる情報をもっと入れると良かったかと思うが、女装趣味とは直接関係ないが、反同性愛の大規模なデモが行われたフランスだから、監督も慎重になっているのかも知れない。映像大学を卒業しているから、丁寧なカット繋ぎで、繊細な仕上がりになっている。

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雑誌『ひととき』九月号に寄稿。

古希を迎えた、昭和二十年生まれに聞く、と特集が組まれております。

我が国に於いて1945年、昭和二十年は、我が国が太平洋戦争に負けた年であり、新しい国への転換期にあたります。その意味で昭和二十年生まれは、節目節目で取り上げられる世代です。

記憶に残っている取材を上げますと、七十年代に週刊誌で一回り上の世代との違いを特集されました。吉永小百合さんと名を失念しましたがプロ野球選手、それに私が若い世代として選ばれ取材され、ベルリン、ロンドン、ニューョークを漢字で書けとか、パンタロン、ミニ・スカートなどのファッション用語を解説しろなどの問題が出されました。

表紙-1

ファッション用語は私達世代が勝利しましたが、外国の都市の名を漢字で表記せよとの問題は上の世代が勝利しました。

この特集で、上の世代、芥川龍之介の息子さん芥川也寸志さんだったと思いますが、私達の世代は何事にも物の怪になると言っておりましたが、物の怪は宮崎さんで私達の世代ではありません。そう言った世代も、今はあの世へと旅立たれております。

その後は、これも週刊誌の特集ですが、戦後60年記念として、松島トモ子さんや高須クリニックの経営者の方などと取材を受け、この世代の総論を私のコメントで締め括っておりました。10年程まえの記事ですから、私の過去のホームにあると思います。

ページ-2

今回は思い出の旅、これからの旅ですが、やはり国が政策を変え国自体の進路を変えた中国の旅が強く思い出に残っております。

北京空港がぺんぺん草が生えていた軍用飛行場だった時代の王府井街の、夜のコカ・コーラの広告看板だけが輝いていた通りを帰宅する労働者の自転車の群れが走り、その群れにライトも付けづ突っ込んで行く私達の観光バスなど、ハラハラ、ドキドキの思い出が多い旅でした。

また昨年の支倉常長四百周年記念個展で、キューバ、メキシコへ赴いた旅行では、キューバがアメリカとの国交を復活するニュースが飛び込み、私が個展を開いた時代が社会主義キューバの最後の姿だったようで、これも中国と同様、印象に残り、その旅について書きました。時代の転換期に生まれた私には、やはり時代の転換期を迎えた国への旅が相応しいのでしょうか。

余談ですがナショナルキューバ・ホテルが、アメリカだと思いますが、半年間、全室予約で押さえられているようです。また、タクシーの料金が統一された模様です。

まだ個展、旅のお誘いがありますので、残りの人生を変わり行く世界と共に旅が出来たら良いと思います。

手に取りたい方はこちらです。

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