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『キネマ旬報』9月下旬号発売。

今回は、フランソワ・オゾン監督の『彼は秘密の女ともだち』を取り上げた。

結婚前からか結婚後かは判らないが、女装癖がある男が、妻の死後、周囲の誤解を解きながら、女装生活へと歩み出す物語である。

表紙-1

本題に入る前に、我が家で飼っていた老猫の死について書いた。

ネットに愛猫の死に際を吐露するホームがあり、死ぬ前に猫とは思えぬ鳴き声を上げた話が書かれてあった。我が家の猫も家人が寝静まった深夜、居間でツルの一声のように鳴いた事があり、あれは死をまじかに感じた老猫の、この世との惜別の鳴き声だったのだろうかと、コメントを読みながら思った。

大きな声で長く鳴く老猫の一声は、どこかこの国の民謡の様な哀調があった。

文章-2

女装趣味は無いが、友人の末井氏が以前、務めている出版社のコマーシャルに着物姿で出ていた事があり、それが中々の女前で、一緒に住んだら「あなた、ご飯にします。それともお風呂ですか」などと言ってくれそうな気がして、理想的な家庭が築けるなと思った。

また、何年前の話しだろうか、男性が密かに下着としてブラジャーを愛用している事が話題になったこともあったし、『とりかへばや物語』などの古典小説が在る国だから、女装をそう特別視する風ではないと思う。

映画の中で、車の中で化粧をする場面があり、運転している女友達が、マスカラは右目には右手、左目は左手ですると上手く塗れると助言をしていたが、女装癖の観客が趣味に生かせる情報をもっと入れると良かったかと思うが、女装趣味とは直接関係ないが、反同性愛の大規模なデモが行われたフランスだから、監督も慎重になっているのかも知れない。映像大学を卒業しているから、丁寧なカット繋ぎで、繊細な仕上がりになっている。

手に取りたい方はこちら

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