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『ビアズリーと日本』開催。

期間 7月23日~8月28日

会場 石川県立美術館

ビアズリーと言えば戯曲「サロメ」の挿画が知られております。

そのスタイルは、それまでの絵画と一線を画すような白と黒のシンプルな画面構成です。

で、皆さんは思いませんか、何故、モノクロなのかと。そのような疑問に気付かれた人は、背後に印刷メディアを感じ取るとば口に立っております。

従来の油彩で描けば、ギュスタブ・モローの名品『サロメ』のようなタッチ、陰翳のついた作品になります。

でもビアズリーは違った。印刷メディアの挿絵というジャンルで台頭し、オフセット印刷もグラビア印刷も無い時代、白と黒で描いたのです。また、西欧絵画が陰翳のある写実絵画からピカソ等の線と色で構成された絵画へと向かう時期と重なっております。

チラシ-1

印刷メディアが生み出された当時、金属活字が刻印する物語が一冊の本になって出来上がると、絵が欲しくなるでしょう。そこで物語の所々に物語を補う絵、挿絵と言う仕事が画家の仕事に新たに加わりました。

どのメディアでもそうですが、その青春期は熱気にあふれ、色々な事が可能に思えます。挿絵も同じで、画家は新たな仕事に意欲を燃やします。これが後にイギリス挿絵の黄金期と呼ばれる様になるのです。

印刷メディアの青春期を若者らしく走った『ビアズリー』、活躍期は6年にも満たないのですが、人々は忘れておりません。今もその走りと作品に魅了される若者は多いのです。

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