- 2014-09-01 (月) 12:03
- お知らせ
イギリス漫画の歴史が判る展覧会が、大英図書館で開かれておりましたので、拝見して参りました。
所々に大型スクリーンがあり、漫画家さんが制作している様子が映し出されており、描いている処を隠すようにして作業をする女性漫画家の姿に、どの国も同じだなと笑みがこぼれました。
描かれるジャンルは同じ様なものですが、少女漫画がちゃんとジャンルとして成立しているのは新しい発見です。
と、言いましても日本の大き目キャラでは無く、写実性の強い、大人びたキャラクターが主流で、男性目線のグラマラスなキャラクターが印象に残りました。
戦後漫画の歴史の中に、日本軍に囚われたイギリス兵の作品があり、作者の実体験でしょうが、目に留まりました。
先の世界大戦で日本は、アメリカと闘った印象が強いのですが、日本が侵出した東南アジアは英国領が多く、必然、日本は英国と闘う事になりました。
映画『戦場に架ける橋』や『マレー沖海戦』、それにシンガポール作戦の英国陸軍、アーサー・パーシヴァル中尉との降伏交渉を描いた宮本三郎の戦争画、「山下、パーシバル両司令官会見図」などが思い浮かびます。
是非、日本の重要で知的なメディアを自負する出版界であるならば、出版不況であっても、この英国作家の漫画作品を出版して下さい。
企画展のホームです。
http://www.bl.uk/whatson/exhibitions/comics-unmasked/
1868年に建てられたセントパンクラス駅です。
この歴史の厚みには、現代建築も敵わないでしょう。
しかし、そこに現代作家も参加していて、この駅舎を歴史の奥に仕舞い込んではいません。
この柔軟な匙加減が、センスと言うものです。
このレストランも良いですね。左手にバーがあるのですが、ここでちょっとお酒を飲みたかったですね。
英国映画に『逢びき』と言うのがありましたが、あの田舎の駅舎も良いですが、ここのレストランで逢う、秘められた恋の物語も悪くないですね。
この駅舎から、パリまで行けるのですから・・・・。
ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。
http://www.tcj.com/manga-vs-art-history-hayashi-seiichi-at-sisjac/
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