- 2021-08-01 (日) 13:28
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町田康氏があとがきを書いております。
第一話の「西大寺」の冒頭に、大手か判らないが漫画編集者とのやり取りが載っていて、坂本順治監督の『一度も撃ってません』の怪優、石橋蓮司氏演じるハードボイルド作家と編集者のやり取りを思い出してしまった。
若手編集者が「それって、作家生命終わっていません?」と言えば、来年、定年を迎える古株の編集者が「ちょっと前にあった殺人事件を見てきたように、殺害現場を克明に描写しているんだな、そこが気になって・・」ズルズルと関係が続いているのだと話し、若手編集者に引継ぎを頼む。
こんなやり取りも『鬼滅の刃』ではないが、再販部数が伸び出版社にお金が入ってくれば、どうって事の無い話になって、先生様々になるのだ。60年代には、出版社の新社屋を建ててしまった小説家が居る。小説家は大工でもある。
周りにベストセラーを出した友人が居ないので、「先生、おめでとう御座います。また重版です。」とか「先生、ここからは税金で、お目出度くない重版です。」等々の編集氏とのやり取りを、体験談として聞いた事が無い。残念である。頑張ってほしい。
映画『極道の妻たち』で、夫である親分が亡くなった岩下志麻さんが、レミー・マルタンをブランデーグラスに注ぎ、酔った勢いで「極道の妻でも女は女よ」と子分の萩原健一ことショーケンを口説くのだが、ショーケンは深々と頭を下げ「姉さん、御免なさい」と詫びるシーンが在った。
据え膳を食わない、瘦せ我慢も男には必要だと、あのシーンのショーケンは、無言で言っていた。
大山さん、結構な物を頂き、有難う御座いました。
町田さんが丁寧な作品解説を書かれております。奈良の方言が良いとも言っています。私も同感です。奈良での生活は如何なって行くのでしょうか・・・。
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