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榎本了壱 著『幻燈記』

榎本さん、お久しぶりです。

寺山さんの映画では、ご一緒でき楽しかったです。

映像化したい物語集ですね。60 年代に見たチェコのカレル・ゼマンの『悪魔の発明』を思い出しました。でも榎本さんのはもう少し繊細ですね。

一話の『ソコ湖黒塚洋菓子店』に出てくるヘンゼルとグレーテルは、スペインの作家の子供を誘拐して食べる、老婆達のアニメ作品を思い出させます。本当は怖いグリム童話集と言ったところでしょうか。

チラシ-1

カバー絵のヒエロモニス・ボスの作品は、ドイツで拝見しました。

展示が劣悪で、鑑賞者が居なくとも照明を作品に当てておりました。それでもピンクの下地に青をのせた空の色は美しかったです。

ボスを映画作品にしたのはピエル・パオロ・パゾリーニですが、成り上がりを夢みる画家として描き、一風、変わった画家の伝記作品です。

巨匠達は皆、教会の天井画を描いていると、教会に行き天井画を描かせろと牧師に迫り、聞いたことの無い画家だがあんなに情熱的言うのだから描かせてはどうかとなるのだが、天井まで櫓を組んで仰向けになって描き始めると、ポタポタと絵の具が筆から落ち目に入り、とうとうボスは天井画の夢は諦め逃げ出してしまう。

最後に足の不自由な男が目の不自由な男の肩に捕まり歩くボスの作品を実写化し、「あなたは鋭く人間の滑稽さを描いたではないか、あなたはこの人達と共に生きる世界に留まるべきだ」と、ちょっと高めからの批評を下している。

パゾリーニ氏が母方の故郷、ミラノへ戻ってのテレビ番組でのロング・インタビューは見事で、第二次世界大戦後の敗戦国イタリアの歴史を語り、見ていた私は日本と似た敗戦史に心打たれた。

その後、彼好みの青年を空き地に引きずり込み、青年の怒りを買って殴り殺されたと当時、聞いたが、パゾリーニ氏の死の真相は違っているらしい。

手に取りたい方は下記アドレスへ。

幻燈記 / 榎本 了壱【著】 – 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア (kinokuniya.co.jp)

 

伊藤有壱さんのテレビ放映です。

『ハーバーテイル』のTV放映(8月10日、11日、12日、いずれも 6:15 – 6:30pm、

テレビ神奈川は、お見逃しなく!

他にNHKで御馴染の『ニャッキ』など、色々活動を知りたい方はホームを覗いて下さい。

 

こどもワークショップ、オンラインで開催!『「動く」〜蜘蛛の動きをつくろう〜』募集開始!

TAAF2022のプレイベントとして、毎年恒例となっている「こどもワークショップ」を、オンラインにて2021年8月14日(土)・15(日)に開催いたします。

日時:8月14日(土) 14:00~16:00 15日(日) 10:00~12:00 15日(日) 14:00~16:00

上記からご都合のいい時間を、お申し込み時にお選びください。

お申込み方法や参加条件の詳細など、下記のページをご覧ください。

https://animefestival.jp/ja/post/14515/

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