- 2020-08-22 (土) 11:41
- お知らせ
選考審査の結果、2,339応募作品(84か国・地域)の中から、59作品(32か国・地域)をコンペティション作品として選定し、4つのコンペティションプログラムを決定しました。
コンペティションの審査は、8月20日(木)~24日(月)を予定しており、観客参加の下、コンペティションプログラムを上映して行うことに代えて、国際審査委員がインターネットを通してオンライン会議で行います。
今年は84か国・地域から2,339応募作品が集まりました。
私も選考委員を務めたことがあります。一日、100作品近くを見て審査しなくてはなりませんから、五時の終了時は毎日、クタクタになります。
しかし、グランプリを決める国際審査員より選考委員の方が、応募作品全てを見ますから面白いです。
日本は性表現が解禁されておりませんから、税関で止まっている作品もあり、選考委員特権で見ることが出来ます。
私の時にはロシアのユニークな大物作家の作品も止まっていて、私達はこの作家の作品をプログラムに入れる事を決定、許可をしました。
後にこの作家の作品は養老さんとの対談の折、デパートの会場で上映しました。ボカシは入れませんでした。
先日、日本漫画が原作の『シティ・ハンター』を見ておりましたら、死体置き場でのアクション・シーンがあり、全裸死体を挟んで格闘しますが、全裸死体をお互いが防御、攻撃に使い、解剖台に横たわる死体をクルクル動かしますから、全裸死体役の俳優さんは大切な下腹部をカメラの前に見せたりと、大変です。
当時も税関で止められていた作品に、死体置き場の死体にとまった蠅を動かした作品が有りました。顔から胸へと蠅が降りていくのですが、どこまで降りるか想像が付きます。
止めなさい、と心で思いますがとうとう男性器へと蠅は降りてきて、その先端で止まります。蠅の動きは中々ですけれど、で、何が言いたいと思いますが作品ランクのボタンを押す手が止まっている自分に気付き、苦笑してしまいます。なっ、見ちゃうだろとクスクス笑う作家の顔が見えるようです。映像作家はイタズラ好きです。
映像初期の作品に月へロケットが突き刺さるのや、紙に描いた恐竜を動かすのなど、実際にはありえない空想を映像化して、観客が驚くのを見てニンマリするのが映像作家です。それが3D の発達で『アベンジャーズ』まで来てしまい、生身の人間が出て来なくなりました。どうしますかハリウッドさん。
映像界の巨匠、オーソン・ウェルズ氏は、映像に留まらずラジオで火星人来襲を緊急ニュース風に放送したため、全米がパニックになり、以後、この様な事実でないものを放送することは禁止されました。ねっ、驚かすのが好きなのです。イタズラ好きです映像作家は・・・。
選考委員になると、税関で留め置かれる作品も見ることが出来ますし、中々見る事が出来ない国のアニメが見れる喜びがあります。
入選作品が見られます。日本は子供向けのセル・アニメが主流ですが、他の国は多様なスタイルの作品があります。世界のレベルが判りますからご覧になって下さい。
八月末にはグランプリが決まります。
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