- 2020-06-05 (金) 11:20
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近藤さんのコマ絵の女性は、写実的で目はあまり大きく描かれていない。
もう一つ特徴的なのは、近藤さんは絵の人よりも言葉の人ではないかと思うことだ。 漫画は絵と言葉から成り立っている。それがバランス良く作品に定着している作家はまれで、大方、どちらか得意な方へ偏り、作品を読むと気付く事がある。近藤さんは言葉の方が得意な作家ではないかと思う。
つげ忠男さんも絵より言葉の人ではないかと思う。コマやセリフの展開を見ていると、文章を読んだ読後感を感じるのだ。
はっきりと私は絵が判らないと言った思想家は吉本隆明氏で、そう断わって漫画評論を書いているのは立派だ。
『ゆうやけ公園』の「あとがき」を読むと、冒頭「近年のことを考える時、それが二〇一一年の東日本大震災の前だったか後だったかを基準にしている。」と書き記していて、後半に「なんの因果だろう。現在、日本も海外も新型コロナウイルスで混乱の最中である。」と書き続け「このコロナ禍の前と後がまた新たな区切りになるのだろうか。」と書いている。
実はコロナより厄介な「スーパー耐性菌」が生まれているらしく、もう感染している人がいるそうだ。これが蔓延すると耐性菌を殺す薬が無く、人類はお手上げになるらしい。
人類が絶滅することは無いと思うが、生き延びる数は少ないと見られている。 アメリカの19世紀までの文明の中で暮す「アーミッシュ」なる宗教集団は生き延びるだろうが、多くの都会人は高層マンションの部屋で死絶えるかもしれない。
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