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2014-09

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国へ⑥

セインズベリー日本芸術研究所の英国ご招待旅行、ロンドンをレクチャーしております。

午後からは世界最大の博物館、大英博物館を訪ねました。

ここもナショナル・ギャラリーと同じく、観光バスが停まり、各国の観光客が大勢、降りて参ります。

また、学校からの課外授業でしょうか、多くの小さい子供達が、カラフルな制服姿で並んでおります。館内は大変な混みようです。

大英博物館-1

ニコル学芸員のお迎えで、早速、昼食へと向かいました。
英国の方は、何故か昼食の時間が一時頃となっておりまして、この時間にレストランを探すと何処も満員だそうで、ロンドンで昼食をとる場合は、その前の12時頃が良いそうです。

その地にお伺いした時には、その土地の人達が好んで食べる物を食べてみる。これが私の旅の作法です。
出て参りました料理、取材旅行では無いので料理名をひかえませんでしたが、玉子で包んだ肉料理です。
必ずポテトが付いておりまして、これは日本のライスが付いているのと同じではないかと思います。ポテトを潰して下に敷いてあるのは、日本で言えば丼物に近いのではないかと思います。

また、量が多いですよね。私などは出された料理の半分が丁度、良い、腹8分目の量ですから、海外で食事をする場合、店の人に驚かれますが、二人で一品を注文します。

料理-2

また、日本では店先に料理のサンプルが飾ってあり、料理の量が一目で判るようになっておりまして、これは外国へ輸出出来る世界基準となるメニュー見本だと思いますし、もう、チェーン化している店では当たり前になっている、写真入りのメニューも、指さしメニューとして、世界基準となるのではないでしょうか。

言葉が判らなくとも、判る。文字より図で示すことが、この旅行大衆化時代のスタンダードではないかと思います。
日本もオリンピックを控え、世界基準の図による掲示を考えた方が、おもてなしジャパンの名に恥じないのではないでしょうか。

根付-3

さて、ニコル学芸員の仕掛けた『大春画展』、大変な反響を呼びまして、次なる大型企画を模索中です。

ニコル学芸員の案内で、地下の日本美術収蔵庫へ案内して頂きました。
今、大英博物館のウェブに載せてある日本美術の図版は、この地下で撮影されたもので、撮影室の様子を撮影出来たのですか、まぁ、この様な苦労は詳らかにせぬ方が良いかと考え、皆様には大英博物館のホームに飛んで頂き、図版を楽しんで頂けたらと思います。
http://www.britishmuseum.org/research/collection_online/search.aspx?searchText=JAPAN&images=true

 

学芸員-4

日本からも多くの学芸員が、研修に参っております。
また、明後日は議員さん一行が見学に参るそうです。世界一の博物館学芸員となりますと、大変な忙しさです。
次の大型企画、私で良ければ一助になりますよ。ニコルさん、頑張って下さい。

赤提灯-5

以前来たロンドンとは思えないほど、ロンドンは各国の料理店が軒を並べ、活気があります。
今、ヨーロッパで活気があるのは、ロンドンとベルリンだそうです。

さて今夜は、セインズベリー日本芸術研究所の水鳥さんと日本料理屋で会食です。
日本料理店の後ろに座っていたサラリーマン風の二人、店を出てタクシーを捕まえ、一人が乗り込むと深々とお辞儀をしてタクシーを見送りました。

日本では当たり前の風景ですが、ロンドンでも礼節を忘れない日本男子に、家族に伝えたいですね。お父さん、ロンドンで頑張っていたよと・・・・。

ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。http://www.tcj.com/manga-vs-art-history-hayashi-seiichi-at-sisjac/

ハバナでの個展、一週間の延長が更に、一か月の延長、9月一杯になりました。

イカリックスタジオのアニメーターの皆様、また、対談イベントに詰めかけた、漫画家志望の青年たち、旅行中の邦人グループの皆様、見に来て下さいよ。

 

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国へ⑤

イギリス漫画の歴史が判る展覧会が、大英図書館で開かれておりましたので、拝見して参りました。

所々に大型スクリーンがあり、漫画家さんが制作している様子が映し出されており、描いている処を隠すようにして作業をする女性漫画家の姿に、どの国も同じだなと笑みがこぼれました。

描かれるジャンルは同じ様なものですが、少女漫画がちゃんとジャンルとして成立しているのは新しい発見です。

と、言いましても日本の大き目キャラでは無く、写実性の強い、大人びたキャラクターが主流で、男性目線のグラマラスなキャラクターが印象に残りました。

美術館前-1

戦後漫画の歴史の中に、日本軍に囚われたイギリス兵の作品があり、作者の実体験でしょうが、目に留まりました。
先の世界大戦で日本は、アメリカと闘った印象が強いのですが、日本が侵出した東南アジアは英国領が多く、必然、日本は英国と闘う事になりました。

映画『戦場に架ける橋』や『マレー沖海戦』、それにシンガポール作戦の英国陸軍、アーサー・パーシヴァル中尉との降伏交渉を描いた宮本三郎の戦争画、「山下、パーシバル両司令官会見図」などが思い浮かびます。

グッズ売り場-2

是非、日本の重要で知的なメディアを自負する出版界であるならば、出版不況であっても、この英国作家の漫画作品を出版して下さい。

企画展のホームです。

http://www.bl.uk/whatson/exhibitions/comics-unmasked/

駅舎-3

1868年に建てられたセントパンクラス駅です。
この歴史の厚みには、現代建築も敵わないでしょう。

ホーム-4

しかし、そこに現代作家も参加していて、この駅舎を歴史の奥に仕舞い込んではいません。
この柔軟な匙加減が、センスと言うものです。

レストラン-5

このレストランも良いですね。左手にバーがあるのですが、ここでちょっとお酒を飲みたかったですね。
英国映画に『逢びき』と言うのがありましたが、あの田舎の駅舎も良いですが、ここのレストランで逢う、秘められた恋の物語も悪くないですね。
この駅舎から、パリまで行けるのですから・・・・。

ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。

http://www.tcj.com/manga-vs-art-history-hayashi-seiichi-at-sisjac/

 

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