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キューバ・メキシコ交流400年記念個展開催71
支倉常長さん一行、遣欧使節団がキューバ、メキシコの地に降り立って400年にあたる6年前にキューバ・メキシコで個展を開き、帰国後、ご報告を兼ねてブログを更新して参りましたが、他の要件が多くなり途中で更新が出来なくなりました。
現在、お知らせの多くがコロナ流行に合わせて自粛となり、ブログにてお知らせする事が出来なくなりましたので、その間に支倉使節団400年記念、キューバ日本大使館主催の『トラディショナル・モダンな日本美術 林静一の美人画展』の続きを掲載することにしました。
ヴェラクルス州のハラパに着きました。
狭い道に車が多く止まっております。メキシコの方の車保有率は高いのだそうです。ブラジルを抜いて世界59位で日本より少ないです。
日本は島国ですが、同じ島国のイギリスよりも多いです。
ヴェラクルスと聞くと私の年代ですと、1955年、我が国で公開されたアメリカ映画『ヴェラクルス』を思い出します。
55年と言いますと我が国の食料事情が戦前並になった頃で、拙著『僕の食物語』に書きましたが、焚火にくべた骨付き肉をバート・ランカスターが食べるシーンは、生唾もののシーンでした。
また、食べながら喋りますから、口に入っている肉がポロポロ落ちて、映画の食べるシーンでは、私の中で一番強く印象に残っております。
韓国映画『哀しき獣』でのハ・ジョンウの食べる演技も秀逸で、コンビニで隣りの男が食べていた串付きウインナーソーセージを食べるのを見てジョンウも同じ様に買い、飢える様に食べるシーンを見て、私もコンビニで買って食べたいと思わせたほどです。
この頃の邦画CMも、美味しそうな商品カットより、食べる方に重点をおいた作品が目に付きます。食べたくなる気持ちが口の中に広がり、中々、良いですね。
ハラパの伝統料理を出すレストランで、ベティさんと矢作さんの奥様とお子さんの千菜ちゃんにお会いし、記念撮影です。
千菜ちゃんに『アナと雪の女王』を英語で唄ってもらいました。私のティンカーベルです。
個展会場のヴェラクルス州大ギャラリーを拝見いたしました。
入り口に展示してあります『支倉常長遣欧使節団400周年記念』ポスターで、私の他に作家、音楽家の方々が見えられ、記念講演会を開いております。
3Dで当時のキューバやヴェラクルスの街並み、遣欧使節団の方々が見られると、嬉しいのですが・・・。
会場設営の真っただ中ですね。
設営に引っ張り出されたヴェラクルス州大の学生さん達です。
丸で囲んである方は、休暇でハラパに遊びに来たメキシコの美術館の学芸員で、休暇で遊びに来たのに仕事をさせられております可哀そうな方です。
美人の女性が一人、居ります。「イングリット」さんですが、その後、来日して個展を開いております。
上の写真が来日した時のものです。違うでしょ、学生ぽさが無くなっております。
後ろに居るのが恋人で、イングリットさんの学生ぽいところを女性の色香に変えた写真家の方です。
画廊の事務を担当している青年です。
髪が整っているので、整髪料はと訊ねますと、日本の若者と変わらない整髪料の名前を答えました。毎朝、シャワーを浴びて、髪を整えると話してくれました。日本の男の子も身だしなみに気を遣う様になってきました。
今では男性の髪型が、ハリウッドの男優から街中の男子まで、世界中、同じスタイルになっております。
日本が世界二位の経済大国になった事への驚きと、日本が出来て私達メキシコが出来ない訳はない、そんな夢と希望を与えてくれた日本に感謝しますと、模範解答が返って参りました。日本の若者は言えますかね・・・・。
カメラのバッテリーが切れて使えなくなり、カメラ屋に飛び込み買い換えました。
修理の為に、日本からハラパへ来ると話したら、店員の青年が笑ってくれました。
旅は思いがけないトラブルに巻き込まれます。「もう二度と、外国なんか行くか」といったタイトルの本を書店で見ましたが、困った時に出会った人を記憶しているのも、旅のお土産の一つでしょう。
毎年日本アニメーション協会が日本アニメーション学会とともに共催する学生アニメーション映画祭ICAF(インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル)が、今年はオンラインをメインに開催されることとなりました。
今回は文化庁メディア芸術祭と連携して開催されるため、例年行われているゲストトーク「ICAFとらのみち」のみならずメディア芸術祭の『新人作家インタビュー』もオンライン配信されます。
インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル 2020(略称: ICAF 2020)
会期:2020年9月19日~10月4日
[プレ・オープニング期間]9月19日~9月23日
[メインイベント期間]9月24日~9月27日
[アーカイブ期間]9月28日~10月4日
オンライン会場 https://2020.icaf.info
参加校:アート・アニメーションのちいさな学校、大阪芸術大学、大阪電気通信大学、金沢美術工芸大学、吉備国際大学、九州産業大学、京都芸術大学、京都精華大学、神戸芸術工科大学、女子美術大学、多摩美術大学、東京藝術大学、東京工芸大学、東京造形大学、東北芸術工科大学、長岡造形大学、名古屋学芸大学、日本大学芸術学部、比治山大学短期大学部、広島市立大学芸術学部、北海道教育大学 岩見沢校、武蔵野美術大学、以上です。
では、御陽気に・・・。
「メキシカン・ロック GOGO GOGO」。
古いリンクですからまだ、繋がっておりますか・・・・。
NHK番組『視点・論点』 『『伝統の美人画』中南米を行く』です。
ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。
ハバナ個展の記事です。
Habana Times の記事です。
Radio Rebeldeの記事です。
キューバの日系の方々のサイト、CUBANO NIKKEI の記事です。
Cuba Cooperation France の記事です。講演の様子ですが私、暑さでボロボロになっております。
Habana Culturalの記事です。洋装のこの絵が人気です。後ろの椰子の木がキューバの方々の心を捉えたのでしょうか。
メキシコでの個展です。
主催のベラクルス州立大学の新聞の記事です。
AGN VERACRUZ Periodismo puntal y con sentidoの記事です。
Organización Editorial Mexicana社の’El Sol de Leon’の記事です。
lado.mxの記事です。
EL HERALDO DE VERACRUZ’からの記事です。
‘Oye Veracruz CULTURA’からの記事です。
La noticia en caliente’からの記事です。
‘PUNTO Y APARTE’からの記事です。
‘la veracon’からの記事です。
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キューバ・メキシコ交流400年記念個展開催70
支倉常長さん一行、遣欧使節団がキューバ、メキシコの地に降り立って400年にあたる6年前にキューバ・メキシコで個展を開き、帰国後、ご報告を兼ねてブログを更新して参りましたが、他の要件が多くなり途中で更新が出来なくなりました。
現在、お知らせの多くがコロナ流行に合わせて自粛となり、ブログにてお知らせする事が出来なくなりましたので、その間に支倉使節団400年記念、キューバ日本大使館主催の『トラディショナル・モダンな日本美術 林静一の美人画展』の続きを掲載することにしました。
キューバ、メキシコ間の飛行は3時間です。成田、羽田から中国へと飛ぶ時間と同じです。
私はこの位の旅が好きです。
軽い機内食を食べてビールかワインを飲んでいる内に着き、ホテルに入ってシャワーを浴びて夕食を食べに街へ出る。世界中がこの飛行時間で行けると良いのですが・・・。
東京、大阪間が4時間で行けるようになった頃、新幹線で京都へ遊びに行っておりました。荷物を座席の棚に置くと食堂車へ直行、京都に着くまでビールを飲んでいました。
車幅が狭いから、横揺れが激しい。コップからビールがこぼれないか心配で、手で押さえていたりしました。
しかし、東京―大阪間が8時間かかっていた時代の利点もありました。
『ザ・ドリフターズ』のいかりやさんが、「午前中に東京を出て夜に大阪へ着き、大阪のテレビ局と打ち合わせと夕食を取り、翌日テレビ局で収録し夜に帰ってくるから二日分のギャラがもらえたが、新幹線時代だと、早朝に東京を出て午後から収録し夜には東京へ戻ることが出来るから、ギャラが半分になった」と語っておりました。リニアになると、どうなるのでしょうか・・・。
メキシコです。私の子供の頃は、日本は戦争に負け、国は焦土と化していましたから、メキシコの方が経済的に豊かであったと思います。
母が愛読していた女性誌に『未来シティ・メキシコ』という記事があって、荒野に都市を建設すると書いてあり、予想図には砂漠の真ん中に高層ビルが立ち並んでいる図が描かれていました。
この街に人間は住めるのかと、子供の脳は不安と期待で一杯になっていましたが、訪れてみて、そう日本と変わらない街に安心もし、ちょっぴりガッカリもしました。
メキシコは同性婚を認めた国で、モッコリした男性下着の看板があちこちに在り、新宿二丁目的風景でもあります。
夏になると新宿二丁目は、世界中からゲイの人が集まって来て、歩道に列をなして立っているから、行き付けの飲み屋へ行くときはジロジロ見られて恥ずかしくもある。
メキシコにもそんな場所が在るのだろうか・・・。
メキシコは鉄道よりもバスが発達しております。これから行くベラクルス州のハラパは4時間の距離で、東京―名古屋間と同じです。
バス・ガイドさんが、腰に飲料水のボトルをぶら下ております。ガン・ベルトの様です。お尻の形が素敵ですね。
メキシコは日本と同じ様に軒が低く、親しみやすい町並みです。小売店が並ぶ繁華街などは、軒の低い店が路面にはみ出すように商品を並べてあると、私などは賑わっているように感じて楽しくなる。
夏の祭りなどは、屋台が出て楽しいのと同じだ。欧米人もこの街並みを愛しているのか、『ブレードランナー』の街も、高層ビルとアジアの屋台が同居する街です。路面電車なども走らすと良かったのに。
空が広がり、雲が湧きたつ風景は日本も同じですが、広さはメキシコの方が広いですね。
何処までも地平線が見えるのは、日本では北海道の風景です。
地平線まで続く道を、若い男女の農民と犬が、先に在る小さな家に向かって歩く姿を見かけました。
寄りそって歩く姿は幸せに見え、忘れえぬ男女の後ろ姿です。今はそこに小さな子供が並んで歩いているのでしょうか。
では、御陽気に・・・。
「メキシカン・ロック GOGO GOGO」
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NHK番組『視点・論点』 『『伝統の美人画』中南米を行く』です。
ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。
ハバナ個展の記事です。
Habana Times の記事です。
Radio Rebeldeの記事です。
キューバの日系の方々のサイト、CUBANO NIKKEI の記事です。
Cuba Cooperation France の記事です。講演の様子ですが私、暑さでボロボロになっております。
Habana Culturalの記事です。洋装のこの絵が人気です。後ろの椰子の木がキューバの方々の心を捉えたのでしょうか。
メキシコでの個展です。
主催のベラクルス州立大学の新聞の記事です。
AGN VERACRUZ Periodismo puntal y con sentidoの記事です。
Organización Editorial Mexicana社の’El Sol de Leon’の記事です。
lado.mxの記事です。
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キューバ・メキシコ交流400年記念個展開催69
コロナはやりますね。感染してすぐに症状は現れない。また、治っても免疫力が半永久的では無く、2、3ヶ月で無くなるとは、考えていますねコロナさん。人間がどれ程の知力があるか試しているかのようです。
チコちゃんじゃないですが「ボーっと生きてんじゃねーよ!」でしょうか。テレビも大変ですものねー、特に民放さんは「ボーっと番組作ってんじゃねーよ!」です。ご苦労様です。
支倉常長さん一行、遣欧使節団がキューバ、メキシコの地に降り立って400年にあたる6年前にキューバ・メキシコで個展を開き、帰国後、ご報告を兼ねてブログを更新して参りましたが、他の要件が多くなり途中で更新が出来なくなりました。
現在、お知らせの多くがコロナ流行に合わせて自粛となり、ブログにてお知らせする事が出来なくなりましたので、その間に支倉使節団400年記念、キューバ日本大使館主催の『トラディショナル・モダンな日本美術 林静一の美人画展』の続きを掲載いたします。
私か泊っていたホテルの隣にある、「コイバ・ホテル」の最上階にありますプールです。この前にイタリア・レストランが在り、レストランのオーナーを始め従業員全員が日本の『ロッテ』に入団したキューバの選手を応援していました。
キューバで野球を仕事にしても年俸200円ほどらしく、アメリカのメジャー・チームへ入るか、日本のプロ野球に入らないと、生活が苦しいそうです。
カストロさんは野球が大好きなのに、残念です。
キューバ選手のスカウトの歴史は古く、ネットで調べても正確な年表が無く、キューバ革命以前からと書かざるをえませんが、革命後、母国キューバに帰れず、日本の女性と結婚して日本に定住した選手もおります。
キューバ革命の翌年、1959年に広島平和記念公園内の原爆死没者慰霊碑に献花を行ったチェ・ゲバラ氏とあり、2007にはゲバラ氏の父、カミーロ・ゲバラ氏が、阪本順治監督(『エルネスト』)と共に広島平和祈念式典に参加、献花を行ったとあります。
ゲバラ氏はキューバ人では無いですから、亡命問題にふれた野球選手の話し合いは出来たのでしょうか・・・。
高校野球の皆さんは、キューバで毎年、親善試合を行っておりますから当然で、またプロ野球ファンもご存知と思いますが、日本とキューバの友好の歴史は長いのです。
洋画家、藤田 嗣治氏も1930年代にキューバを訪問しております。
一階のホールに1997年にアルバム、99年にドキュメンタリー映画と世界的なブームになった『ブエノ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の公演ポスターがあり、見に行くことにしました。
クラブの一人『アマディート・バルデス』の公演です。
矍鑠とした演奏で、堪能致しました。
ハバナですと『南京豆売り』とか『メロンの心』『キエレメ・ムーチョ』『キサス・キサス・キサス』など、世界中に流行しましたが、町を歩くとそのような懐メロが聞こえてこないのは残念です。
マンボにルンバにサルサとか、日本も敗戦後の一時期、それを払拭するようにラテン音楽が広まっておりました。
『ウエスト・サイド・ストーリー』の体育館でのシーンで、プエルトリコ出身のグループが集まり、振り向きざまに「マンボ」と曲に合わせて合唱、群舞するシーンは、現在の『アイリッシュ・ダンス』の横一列に並んで踊る振付に引き継がれて、日本の歩行者天国で踊った『一世風靡セピア』など広く踏襲されております。
翌日、キューバを発ち、メキシコへと向かいます。メキシコのベラクルス州大のギャラリーでも『交流記念個展』を開きますので、キューバで開いている図書館ギラリーの皆様とお別れの挨拶です。
個展に展示してあるアニメ、漫画類となると、興味を持たれる方々は若い方が多いですね。
二人のお嬢さん達、素敵ですよね。
私の個展の翌年に、ココ・シャネルさんのファッション・ショーが開かれたそうですから、二人のお嬢さん達も見に行かれたのではないでしょうか。
黄色の丸で囲んであるのが、当ギャラリーの管理人のお母さんと言ったら失礼かな、個展終了まで宜しくお願い致します。
当ギャラリーの前が古書店市になっておりまして、海に面した広場に古いホテルが建っております。
ここで『アイス・コーヒー』を頼みましたら、完璧なアイス・コーヒーが出て参りました。
私が驚いていると、「アイス・コーヒー」を作れないバーテンダーはモグリだと、中庭に面したバーへと消えました。
フランシスコ・セイイチ・ザビエルは、胸に手をやり十字を切りました。
因みにキューバのカクテル酒は、『麗しのキューバ』です。50年代に作られたカクテルで、グラスの底にミントが残り美味しいカクテルです。行かれたらお飲みになると宜しいかと思います。
アディオス・キューバ。キューバの皆さん、温かく迎えて頂き有難う御座いました。
ザ・ピーナッツの『月影のキューバ』を聞きながら、眠りにつきます・・・。
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NHK番組『視点・論点』 『『伝統の美人画』中南米を行く』です。
ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。
ハバナ個展の記事です。
Habana Times の記事です。
Radio Rebeldeの記事です。
キューバの日系の方々のサイト、CUBANO NIKKEI の記事です。
Cuba Cooperation France の記事です。講演の様子ですが私、暑さでボロボロになっております。
Habana Culturalの記事です。洋装のこの絵が人気です。後ろの椰子の木がキューバの方々の心を捉えたのでしょうか。
メキシコでの個展です。
主催のベラクルス州立大学の新聞の記事です。
AGN VERACRUZ Periodismo puntal y con sentidoの記事です。
Organización Editorial Mexicana社の’El Sol de Leon’の記事です。
lado.mxの記事です。
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『現代演劇ポスター展 2020』
会期 8月2日~5日
会場 ヒカリエホールA
から
1960年後半から70年~80年代の演劇ブームまでの代表作品を展示しております。
私のは、寺山さんの『邪宗門』と発見の会『怨霊血染めの十字架』の二点だと思います。
『邪宗門』は女性のあの部分に「大入」のご祝儀袋を貼ってあったのですが、劇団員の話によれば、電柱に貼る傍から下校時の小学生が「これ、Hだぜ」と剥がしてしまったそうです。
「大入」が付いたポスターをお持ちの方は居られますかね。
期間を見ていませんでした。明日、一日で終了します。お見逃しなく。
笹目さん、御免なさい。
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『映画ポスターの革命』
期間 6月2日~9月6日
会場 鎌倉市川喜多映画記念館
コロナで自粛に入っているとばかり思っておりました。6月2日から再開していたのですね。
以前、告知しておりますが、再度、お知らせ致します。
副題に『ATGの挑戦』とあります。
『ATG映画館』が新宿に出来た時は、私の様な映像ファンは期待に胸を膨らませました。
まだ十代でしたが、新作が上映される度に足を運びました。
アートの巨匠、岡本太郎氏デザインの映画館は、当時の新宿に異彩を放っておりましたし、見る作品が皆、それまでのアメリカ大手映画会社や日本の映画会社が制作する作品と違い、多くの観客を呼ぶ内容では無いが、映像の実験や身近な問題を描いて心に刺さりました。
また、本編の前に上映した短編が、当時、見る事が出来なかった技法の違うアニメーションで、東映に勤めていた私には勉強になりました。
出来ましたら川喜多映画記念館で、この秀作アニメの特集を組んで頂けたらと思っておりますし、被爆国、日本にとって重要なアニメ作品も含まれております。
その『ATG』から、観客の一人だった私に、作品依頼が舞い込みます。それが上記の赤丸で囲んだ1971年製作、実相寺昭雄監督の『曼陀羅』です。
実は『曼陀羅』のポスターは2点、描いており、上記の作品は映画パンフレットに使用されたのだと思います。
もう1点は、葛井プロデューサーの話によれば、カンヌ、あるいはベルリン映画祭にて、作品上映当日、上映会場ロビーに襖を日本から持ち込み、その襖に2点目の作品を貼り、並べて展示したと聞いております。
このポスターはスチールカメラマンの沢渡朔さんの写真から、出演男優、田村亮さんの顔と女性の乳首をつまむところを撮った写真に、墨で描いた作品を重ねて印刷した作品で、人気が高かったポスターです。
言葉で語っても判りませんから、ネットに上がっている画像を見て頂ければと思います。
『ATG』が起用した映画ポスターは、それまでの大手五社が作る出演者の顔写真ポスターでは無く、作品のイメージをアート化したもので、同じようなポスターはハリウッド映画の『黄金の腕』や『悲しみよこんにちは』、それにミュージカル映画『ウエスト・サイド・ストーリー』のオープニングシーンのデザインを担当したソール・バスの作品と似ておりますが、『ATG』作品の場合は、台頭してきた作家達に場を提供し、従来の映画ポスターの概念に捕らわれない多様な映画ポスターを産みだしたところにあります。映画を愛する『ATG』の思いが伝わります。
以前、『ニューョーク近代美術館』で『ATG個展』が開かれ、そこで私のポスター作品を観たというアメリカ青年にお会いした事があります。
また、記念館では当時、上映された作品の上映も御座います。
映像制作やファンであれば、見逃してはいけません。
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キューバ・メキシコ交流400年記念個展開催68
支倉常長さん一行、遣欧使節団がキューバ、メキシコの地に降り立って400年にあたる6年前にキューバ・メキシコで個展を開き、帰国後、ご報告を兼ねてブログを更新して参りましたが、他の要件が多くなり途中で更新が出来なくなりました。
現在、お知らせの多くがコロナ流行に合わせて自粛となり、ブログにてお知らせする事が出来なくなりましたので、その間に支倉使節団400年記念、キューバ日本大使館主催の『トラディショナル・モダンな日本美術 林静一の美人画展』の続きを掲載することにしました。
講演の最後は『イカイック』で国営の映像スタジオとなりますか、その一部門を担うアニメ部門での講演です。
以前、中国が経済開放政策へとカジをきり、アニメスタジオとの交流目的で中国へ伺いましたので、社会主義国のアニメスタジオの雰囲気は判っているつもりですが、興味は膨らみ胸は高鳴ります。
それと言うのも、社会主義国のアニメ産業は、好不況の影響がなくアニメーターは精神的にも安定して仕事が出来、優れた技法のアニメ作品を生み出すことが出来ます。
例えば長編アニメの『雪の女王』やガラス職人とコラボした『シンデレラ』、水墨画の作家達と組んだ中国の『牧笛』等、資本主義国では製作費が高騰して制作不可能な作品を産みだすことが出来ますから、期待してしまいます。
ここが政治、経済体制の違う国の先の読めない処です。トランプさんがカリカリするのも判りますね。
我が国からは、東映作品や手塚さんの作品、久里さんや和田さんの個人フィルム作品などを上映しました。手塚さんや和田さんの個人フィルムは、キューバのアニメ制作者達から大うけでした。
アニメーターは床と平行な机で動画を制作しています。これは日本も同じですが、ディズニースタジオは違います。欧米の画家がイーゼルにキャンバスを立てて絵を描くのと同様、動画も立てた動画机で描きます。
アニメーターの方、「うなじ」が色っぽいですね。
動画机に円いスリガラスがはめ込まれて、タップで固定された動画用紙を上下に動かし、作画をしております。
我が国は四角いスリガラスがはめ込まれていて、タップで固定された動画用紙を動かし、作画を致します。
ディズニースタジオでは、立てた動画机に、『イカイック』と同じ円いガラスがはめ込まれ、タップがガラスと同じ机に固定化され、それをクルクル回して作画を致します。
ですから『イカイック』のアニメーターは、ディズニースタジオと東映動画の両方を取り入れた作画方法となっております。
なぜ、そうなったか・・・、聞くのを忘れました。
『絵コンテ』を見ている私です。
アニメ制作には、作品の全てのカットが描かれた『絵コンテ』があります。また、そのカットの下に秒数も書かれております。
以前、故鈴木清順監督が、何故、アニメ作品の『絵コンテ』には秒数が書き込まれているのか、訊ねられた事があります。これは実写と違いアニメは、全カット、アニメーターが描かなければならないと申し上げておけば、納得して頂けるのではないかと思います。
アニメ制作者の立場から申せば、実写映画は文字のシナリオで映像を撮っております。黒沢さんなどは絵コンテを描いておりますが、文字のシナリオで実写映画作品を撮る監督がほとんどです。感心します。ちゃんと尺も合うのですから。
映画の画面作りは、撮影監督の仕事なのですね。
また、漫画とアニメ、両表現の行き来が容易です。東映動画でも原画に漫画家の古沢日出夫さんが居りましたし、白土さんの『赤目プロ』の漫画アシスタントが、私の班におりました。
漫画のコマは、アニメのカットですから、容易に仕事の行き来が出来る訳です。
漫画表現とアニメ表現は血縁関係に近く、以前、漫画の表現史を美術から繋げたフランス人評論家のお話をしましたが、この様なことが判っていた方ではないかと思います。
作画した動画に色を付けております。
以前はトレス・彩色の方が、透明なセルに動画をなぞり、線を引き、色を付けておりましたが、現在、殆どの国のアニメプロダクションは、コンピュータで色を付けているのではないでしようか。
アニメはデジタルになる前に一段階、製作費を削減する段階があります。それはトレス作業を簡便化する作業です。
ではその作業とはどの様な作業であったか、動画用紙の線は、どの様にセルに写し取ったのか・・・。調べて頂けると嬉しいです。
現在、100円ショップに、過去のディズニー作品が売られております。その作品の中から『101匹わんちゃん大行進』と『王様の剣』の線を注意深く見て下さい。
お判りですか、それまでのディズニースタジオの線と違う事が、でもアニメーターはこの線の特徴を生かしたアニメを考えております。
テレビに娯楽の王者を譲り渡すまいと、製作費を切り詰めた世界のアニメ界の王、ディズニースタジオの苦悩が判るでしょう。
東映動画もディズニースタジオに続いて、セルに動画の線を写し取る機械を導入しました。動画を描くとき、強い線を引かなければならず、手首が痛くなった事を覚えております。
現在はコピー機で動画をデジタル化して、取り込んでおります。
編集部門です。動画が色付けを終わり、カットとして完成したのを繋ぎ合わせている所です。これもコンピュータです。
80年の初め、フランス、アヌシーの映画祭を訪れると、会場前はコンピュータ業者のアニメ制作ソフトの売り込みテントが並んでおりました。謳い文句は「あなたが寝ている間も、あなたの忠実なしもべとなって働きます」と書かれてありました。
背景も現在はコンピュータで制作されます。我が国では松本大洋さんの『鉄コン筋クリート』が、その始め辺りではないでしようか。
以前、歩き、走り等の動くカットに使用した背景は、ご覧の様に横長の背景で、動画に合わせて少しずつ動かし撮影しました。懐かしいですねー。
この班は、コンピュータを出来るだけ使わない作品作りを推し進めております。
コンピュータはトレス・彩色の技術者を削減しましたが、悪い事ばかりではありません。多くの煩雑な作業を省いてくれました。最近の『スパイダーマン』などは3Dアニメで、背景のビル街をデザイン的に処理し、ゴチャゴチャ書き込む背景から、一歩抜け出しております。ナノ時代の説明は細かくなりますね。
アニメ部からプレゼントを頂きました。有難う御座います。
時間が無いので、彼らから我が国の制作体制について質問がありましたが、それに答えられず、そそくさと『イカイック』を後にしましたが、今、この場を借りて申せば、『イカイック』の制作体制は、監督に原、動画から色彩、背景、音響まで、全部、責任が集中しております。
これでは作品作りが動き出すと、監督は仕事に忙殺されます。
作品作りの工程を管理する制作部を作り、そこが全カットの動きを把握し、スタジオ内に誰でも判る大きなカット表を張り出すと良いでしょう。
これを見れば自分の今の仕事がどの様な進み具合であるか判り、全体の進み具合も判ると思います。古いようですが、皆が作品に集中出来る方法です。
スタジオ所長と記念撮影です。素晴らしい作品が生まれる事を楽しみにしております。
送られて来たアヌシーのアシファ協会のカタログで、『イカイック』の作品を見つけました。
社会主義国同士だけではなく、広く世界のアニメ産業や作家、映像ファンに見せて下さいと、所長にお話したのが通じたようで嬉しいです。
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キューバ・メキシコ交流400年記念個展開催67
支倉常長さん一行、遣欧使節団がキューバ、メキシコの地に降り立って400年にあたる6年前にキューバ・メキシコで個展を開き、帰国後、ご報告を兼ねてブログを更新して参りましたが、他の要件が多くなり途中で更新が出来なくなりました。
現在、お知らせの多くがコロナ流行に合わせて自粛となり、ブログにてお知らせする事が出来なくなりました。その間に支倉使節団400年記念、キューバ日本大使館主催の『トラディショナル・モダンな日本美術 林静一の美人画展』の続きを掲載することにしました。
個展開催のセレモニーを終え、ホッとしたのも束の間。三ヶ所で講演会を開く事になっております。
会場でロッテさんの『小梅キャンディ』をお配り致しました。すっぱい味はキューバの方は慣れておられると思います。
キューバでも日本の漫画は広く知られておりまして、僕達も漫画を描いて発表をしたいのだがどうすれば良いかと相談を受けております。
キューバには、子供向けや青年向けの漫画雑誌は発行されていないのですかね、カストロさん。
別の日の講演会場です。
ここでは日本の美人画と言うか人物画についてお話させて頂きました。
質問も受けております。
絵と関係無いですが、何か武道をやっているかとの質問もあり、日本には広く知られた柔道に剣道、空手に弓道、それに女性が習う薙刀や槍術が御座います。薙刀を馬鹿にしてはいけませんよ。「おみ足―」なんて足の動脈を切られたりしますから・・・油断、出来ません。他校との交流試合で、薙刀部にコテンパンにやられた経験をお持ちの剣道部の方は多いのでは。
私が武道家に見えますかね。
ここでも、ロッテさんの『小梅キャンディ』をお配り致しました。そっと手を出されるのですが、この奥ゆかしさ私は嫌いではありません。
この会場での芦田さん、決まっております。この後、遣欧使節団400周年記念行事の何かおありですかね。音楽家の方も見えられておりますから、公演があるのでしょうか。
講演後のパーティーです。会場には中庭が在ります。
表の扉を開けると奥に広く建物があるのは、京都の町屋に似ています。
庭があって池があるなどは、家に居ながら外へ出た気分になれて、コロナでは中庭の良さを心に刻み込んだのではないでしょうか。
猫ちゃんは何処にでも居ます。キューバの猫は、ニャンともいえません。
ザ・ピーナッツの『月影のキューバ』が聞こえてきます。踊りませうか・・・。
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ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。
ハバナ個展の記事です。
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メキシコでの個展です。
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キューバ・メキシコ交流400年記念個展開催64
支倉常長さん一行、遣欧使節団がキューバ、メキシコの地に降り立って400年にあたる6年前にキューバ・メキシコで個展を開き、帰国後、ご報告を兼ねてブログを更新して参りましたが、他の要件が多くなり途中で更新が出来なくなりました。
現在、お知らせの多くがコロナ流行に合わせて自粛となり、ブログにてお知らせする事が出来なくなりましたので、その間に支倉使節団400年記念、キューバ日本大使館主催の『トラディショナル・モダンな日本美術 林静一の美人画展』の続きを載せることにしました。
キューバは当時も今も、ダンス、音楽好きの若者の間では行きたい国の上位に入っている国ではないでしょうか。
キューバへの直行便は無く、メキシコで乗り継ぐ事になります。これがヨーロッパ、中国へ行くような簡単な事ではありません。20時間位掛ります。
メキシコ、キューバの三時間でも子供は飽きて来ますから、キョロキョロし始め、興味のあるものを探すのは動物の子と同じです。
見つけましたね。後ろの席に座っているイケメンの私を・・・・。
イケメンの罪なところは、他の視線を集めてしまうことです。イケメンのあなたもご存知のことでしょう。
島国日本のイケメンなど、まぁ、これから一生逢えるか判らない訳ですから、何度も座席の背もたれ越しに覗き、後光が射すイケメンの私を、この人が私の未来の王子様かしらと、マダム・ボヴァリーのように見つめます。
何か驚かせて心に一生、忘れぬ記憶として残してあげようかと考えますが、面白い考えも浮かばず、それに子供の相手は疲れますから止めにしました。
「お嬢ちゃん、良い旅を・・・。」
キューバへ着きました。キューバ晴れと言いますか、気持ちが良いです。
アメリカが経済封鎖を解くということで、私が伺った翌年にはローリング・ストーンズが40万人のコンサートを開いておりますが、ハバナに40万人収容可能なホールがあったかと思い、美術評論家の正木氏に訊ねると、空港前の牧草地を野外ホールにしたのではないかとの答えで、納得がいきました。
出迎えた大使館員の方と個展の打ち合わせをしに『ナショナル・キューバ・ホテル』へと向かいました。
ホテルには中国の若者が多いです。キューバは共産国ですから、同じ共産圏の中国人が多いのは当たり前ですが、こんな素敵なクラシック・ホテルで過ごせるなんて、羨ましいです。
打ち合わせ中にスコールがありました。これも旅行気分を味わえる素敵な演出です。
もう一つ、私の海外旅行での目的は、「アイス・コーヒー」を外国のレストランのドリンク・メニューに入れる事です。
日本では「アイス」と注文すればアイス・コーヒーが出てきますが、その習慣が他国では根付いておりませんので、この普及にフランシスコ・セイイチ・ザビエルは活動を続けております。
キューバでもアイスを注文すると、ご覧のようなものが出て参りました。私は目頭を押さえ、キューバでのアイス布教活動の難しさに溢れ出る涙を堪えました。
ハバナの夕景です。明日は個展会場へ参ります。
ザ・ピーナッツが唄う『月影のキューバ』が流れて来そうです・・・。
古いリンクですからまだ、繋がっておりますか・・・・。
NHK番組『視点・論点』 『『伝統の美人画』中南米を行く』です。
ノーリッジで行いましたトークイベントの英訳が、米国のThe Comics Journalに載っております。
ハバナ個展の記事です。
Habana Times の記事です。
Radio Rebeldeの記事です。
キューバの日系の方々のサイト、CUBANO NIKKEI の記事です。
Cuba Cooperation France の記事です。講演の様子ですが私、暑さでボロボロになっております。
Habana Culturalの記事です。洋装のこの絵が人気です。後ろの椰子の木がキューバの方々の心を捉えたのでしょうか。
メキシコでの個展です。
主催のベラクルス州立大学の新聞の記事です。
AGN VERACRUZ Periodismo puntal y con sentidoの記事です。
Organización Editorial Mexicana社の’El Sol de Leon’の記事です。
lado.mxの記事です。
EL HERALDO DE VERACRUZ’からの記事です。
‘Oye Veracruz CULTURA’からの記事です。
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