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冬季企画展「詩のありかに触れるささやかな試み」

期間 2019年11月30日(土)-2020年2月22日(土)

会場 日本近代文学館

 

「鮎川信夫さんの『橋上の人』をめぐって」とあります。

鮎川さんのポートレートはカッコいいです。敗戦後の選挙風景を眺めて、「日本は、なんて善人の多い国なのだ」と呟いております。

60年代後半に、戦友会に集まる人々が、まるで同窓会のようになってしまった事に腹を立てており、吉本さんは仕方がないよと、慰めております。目前に、世界の先進国の『総中流化社会』が迫っておりました。

鮎川さんの姉を歌った詩が好きで、早くに亡くなった姉を心に住まわせ、時々、心に生きている姉に語りかける詩です。

舞踏の土方さんも、髪を長く伸ばしているのは、姉を住まわせているからだと語っておりました。

私も岐路に立つと、早くに亡くした姉に語りかける癖があります。

中国の大連駅に立ち、左手に『カルピス本社』その奥右手に『三越』が見える通りを、姉が亡くなる前に願ったパイナップルのカンズメを探す母の姿を、探していたのを思い出します。

チラシ-1

石原吉郎さんの詩の朗読もあります。

石原さんの詩は不思議で、歩いている武士がしゃがむと、武士の姿が消え、野菊が咲き乱れる街道風景が残ります。

新古今のように美しいので、映像にしてみたい欲求にかられます。

人が消えるのはシベリア体験だと、吉本さんが石原さんの詩を解剖しております。

美しい詩と言えば、70年代に吉増剛造さんの新刊を、書店で見つけました。その題名の美しさに、しばらく新刊の前に立ち尽くしておりました。

これ以上美しい題名の本を、未だ見たことがありません。絵にも描けぬ美しさ、です。

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