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高野慎三著『東京儚夢』

東京の下町に建つ銅板建築を訪ね歩く写真集です。タイトルが『東京儚夢』となっていて、この『儚夢』を「ぼうむ」と読ませております。

『儚夢』は70年代、私が詩画集を出版する時、高野さんと一緒に考えた合成語で、詩画集では「ろまん」と読ませました。高野さんは「ぼうむ」と読ませておりますが、そう違わない意味ではないかと思います。中々、良い合成語だと思いますが、まだ岩波の『広辞苑』に載っておりません。

『銅板建築』は、高野氏に言わせれば、関東大震災後、耐震を考え建てられた建築物だそうで、その後の東京空襲をまぬがれた『銅板建築』を訪ねております。

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大正時代の大震災の教訓でコンクリート建築なども建てられ、青山の同潤会アパートなどが有名でしたが、岩波書店の『世界』に『なつかしさの原景』を連載した折、下町にある同潤会アパートを取り上げようとカメラを持って参りましたら、「何をパチパチ撮っているんだ、好きでこんなボロアパートに住んでいるのじゃねぇー」と住民の一人に怒られた記憶が御座います。

住人には新しく住みやすい住宅が一番なのでしょうが、あえて古い住宅に住みたい若い人も居ります。古民家など、今の住まいでは味わえない住み心地があります。近代遺産は遺産になる前に新しく建て替えられてしまいます。

さて、関東大震災級の地震がいつ来てもおかしく無い時代です。震災後、東京にはどの建物が残りますか。

スティーヴン・キングの『キャッスルロック』の警察署地下で飼われている青年は何時、檻を抜け出して来るのでしょうか・・・・。

手に取りたい方はこちらへ。

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