つげさん、80歳になられるのですね。人生100歳時代の先端を歩んでおります。
老人と若者が先端で並んだ時代ですが、まだ社会も会社も100歳時代に対応しきれておりません。
80年代頃ですか、私の好きな番組に国体のシニアクラスの種目を中継するNHK番組がありました。過去のオリンピックで活躍された選手の方々が競技に出ており、あー、あの選手がと秘かな楽しみにしていた番組でしたが現在、90歳にしては早く走るとか泳げると言ったカッコつきの企画が年寄り番組に多い。それでお若いですねと言われたって、二十代の人達とは明らかに違う訳ですから、佐藤愛子さんでなくとも嬉しくはないでしょう。
老年問題は安楽死、年金、介護を含めて考えなければならない時代にきております。
つげさんの作品に、家族と離された小屋で生きている老人の漫画があります。それからつげ漫画の大ファンであった深沢七郎さんが描いた、子が負ぶい負ぶわれて姥捨山へ捨てられて行く親を描いた、1965年の中央公論新人賞に輝く『楢山節考』があります。勿論、『楢山節考』はただの嫌老がテーマでは無いことを断わっておく。「家付きカー付きババぁ抜き」と言う言葉が流行ったのはいつ頃でしたっけ、昔から日本は、老人も若者も老人嫌いの国です。
アックスホームです。
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