- 2013-12-09 (月) 15:43
- お知らせ
お母様がダイナマイト心中をされた末井さんの、自殺を考える本です。
自殺と言うと、生活苦、借金、痴情のもつれなどマイナスなイメージで捉えがちですが、冒頭に出てくる娘さんのご両親の心中などは、死ぬ理由が見当たらないのです。
それで遺書には、お前はもう、私達が居なくとも一人で生きていけるのだからと書かれてあったそうですが、そう言われてもねー、生きていて欲しいのが人情です。
当然、両親の死に悩みます。
八十年代の「安楽死」のテレビ番組でも、安楽死を望み、処置室へと向かう本人は笑顔だったりするのですが、見送る家族、親類は涙を流し、泣いておりました。
人の命は、その人だけのものでは無いといった側面があります。
ただ寝ているだけでも、家族の心の支えになっていたりするもので、難しい問題が横たわっております。
末井さんとは20代頃から何かにつけお会いし、酒を飲み、現在も雑誌の経営でご一緒する仲ですが、私の末井さんに抱く興味は、人生の所々で見せるジャンプ力で、博才があることです。
えっ、とうような事を仕出かしてしまうことで、この本にあるバブル期のマンション転売の話しなど、うーむと唸ります。
でも、この本は、末井さんが帯で述べているように、自殺について真面目に考えた本です。
手に取りたい方はこちらへ。
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