- 2021-10-14 (木) 12:44
- お知らせ
期間 9月25日(土)~12月5日(日)
会場 熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ
「こわいな!恐怖の美術館」展が熊本市現代美術館で、“恐怖や不安”と向き合うアートや“お化け屋敷”体験 – ファッションプレス (fashion-press.net)
「こわいな!恐怖の美術館 展」は、無意識を揺さぶる恐怖や不安を理知的に受け止め、「それ(恐怖や不安)」をテーマにした作品を紹介する展覧会です。
本展では、人々は、得体のしれない“恐怖の対象”に不安を感じ、「お化け」という可視化された存在を求める心情を持っている。
実際に、江戸時代から伝わる怪談「百物語」や、都市伝説上の口裂け女、人面犬、人面魚、疫病除けのアマビエなど、数々の「お化け」を定義することで、不可解な存在を受け止めて理解しようしてきました。
そんな人々の心情に共鳴するかのような、“得体のしれないもの”に形を与えた田名網敬一や浜田知明の立体作品などが登場します。(ホーム紹介文より抜粋)
女性の方の中に「私、霊感体質なの」などと、日常会話の中にさり気なく「怖い」感覚が入り込んでいる日本ですが、私も「怖い、不思議だ」と言う体験があります。
拙著、カラー漫画『花に棲む』の中で、夜中に仕事をしていると、屋根に石が落ちているような音が毎夜、続くシーンがあります。
家の前は広場になっていて、その敷地に敷き詰められている小石を拾い、我が家の屋根に投げている、そんな映像を音から想像しましたが、勝手口から出て見ても人影は無く、部屋に戻り仕事を始めますとまた、屋根の上に小石が当りコロコロと落ちて来る音がしました。
そんなある日、仕事を終えて家に帰ると母が居らず、知人宅に電話を入れると母が来て泊まっているとの返事に迎えに行きますと、帰りの車の中で「あの家は怖い」と言い出しました。
夜中に目を覚ますと、玄関から覗く人影が見えたと言いますので、一ヶ月ほどでその家に住むのを止め、引っ越したのを覚えています。
あの屋根に小石か木の実の落ちる音は何だったのだろうと、今も時々考えます。
八十年代の新聞記事に、「こっくりさん」で遊んでいた中学女子生徒が集団自殺をしたという記事を見つけ、バブル景気の裏側に流れる、その時代を生きる私達の心に何が起こっているのかと考えました。
ユリ・ゲラーの『スプーン曲げ』が70年代中頃で、『学校の怪談』『口裂け女』とバブル期へ入る頃からブームになり、バブル後の90年代初頭にマスコミが火を付けた『人面魚』では、貝喰の池に1日1万人が押し掛けるブームとなってしまいました。
話を戻すと、70年代の『総中流化』から80年代の『バブル』を経て、ピケティ氏の言う『二極化』へと私達は分断され、50年代、60年代と累進課税で縮まりつつあった貧富の差がまた現在、戦前の社会構造へ戻りつつあると言う事で、その社会構造の変化が上記のような妖怪を生み出したと言えなくもない。
また上記に書いたように、安定した日常でも私達は不安を抱えて生きているのであり、「私、霊感体質なの」とは、見えない未来を予知する能力を持っていたい願望の表れであり、「事故物件」などはまさしくその、身近な近未来の「怪談」なのである。
田名網さん、色々おやりになってて頼もしい限りです。
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