スピルバーグの特集ですね。彼の映画には、娯楽と社会問題をあつかったものと、二種類の作品があります。どちらもスピルバーグとしては、大事なものなのでしょう。日本の直木賞と芥川賞のように。
今月はアントン・コーピン監督の『ディーン、君がいた瞬間』です。
夭折のスター、ジェームス・ディーンと、ディーンの才能を認めた写真家との、二人だけの旅行を描いた作品です。
ディーンを演じるのはデイン・デハ―ンですが、まぁ役者さんは、歴史上の人物を演じる機会は多いと思いますが、近過去の人物はやり難いのではないでしょうか。
鼻に抜ける喋り方など似ていると思いますが、模写演技を誇張すると、似顔絵と同じく見る方に笑いを誘いかねず、ディーン・ファンに嫌味として捉えられかねない。難しいお仕事ですが上手く演じております。メガネをかけるとそっくりです。
『ジャイアンツ』で、石油を掘り当てたディーンが豪農主の館へ行き、ロック・ハドソンを殴るカットがあります。腰が入って、小さい男が大きい男を殴るリアリティーがありました。
自分の心に真摯に向き合った青春を、若い人たちに観て欲しいです。
詳しくは『キネマ旬報』ホームで。
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