今月号の表紙は女優の若尾文子さんです。
現在、若い女性に人気らしい。また私も、若尾文子ファンの若い女性と会った事がある。
その若い女性と、若尾さん主演の邦画の話題で楽しいひと時を過ごした。
キネ旬が1956年3月号で、若尾文子さんへのファンレターの分析をしている。女性ファンが圧倒的に多く、中でも平凡タイプのファンレターが最も多いと書いてあった。
また、外国の映画祭で「若尾文子特集」が組まれるなど、海外でも人気が高いそうです。
80年代ですか、建築家の黒川紀章氏と結婚し、その時の黒川氏の「若尾文子はバロックだ」との発言が記憶に残っております。
今回の『読む、映画』は、現在、公開中のマイク・リー監督の『ターナー、光に愛を求めて』を取り上げた。
ターナーの評価に、見えない大気を描き、後の印象派の先駆けとあるが、今の私達から見ると、轟々と渦巻く劇性のある風景が印象に残る。この誇張した画面作りがターナーの特徴とも言えるし、速度のある時代変化の、ターナー自身の体感表現であるかもしれない。
ターナーの表現が、写実が形から色へとボヤけてゆく西欧絵画史の文脈の中にあることは確かで、時代の変化を認識していたことでは近代の画家と言える。
ドカエのようなくっきりとした明暗の画面では無く、バランスの良い柔らかな明暗画面を堪能して下さい。
手に取りたい方はここです。
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