『新刊ニュース』恒例のアンケート特集、著者87名が答えております。
私は、加藤陽子著『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』と福田史夫著『ヒトの子どもが寝小便するわけ』、ジェフリー・コー・ラー著『日本人の性格構造とプロパガンダ』の3冊です。
加藤はテレビなどで、旧軍部の人事や、その時代の日本人の行動などを考察、戦争へと行かざるをえなかった運命を、今の大衆社会の皆に判るよう説明していた。
歴史の発掘、考古学は、更なる努力を重ねて頂きたい。
寝小便の記憶がある。夢の中で尿意をもよおし、おしっこをするのだが、途中で布団の中だと気づいて目が覚める。しかし、あの暖かで心地良い解放感は忘れられない。
何故、人間の排尿、排便は、躾けなければならないのか、こうゆう問題が思い浮かぶ学者が好きである。
人間の男性器が何故、あのような形なのか、実験も含めて研究し、科学雑誌「ネイチャー」に論文を発表した科学者も好きだが、ちょっと見落とされがちなところに目が行くのが良い。
『日本人の性格構造とプロパガンダ』は、あの『菊と刀』の基礎になったテキストらしいが、60年代、三島由紀夫が、日本人ほど自らを解剖、分析されたがる民族も居ないとの発言をしている。
まぁ、戦争に負けたからね。近代の日本人は自信が無いのですが、その前の前近代もどうでしょうか。
その辺を拙著『夢枕』に書きましたし、画集『紅犯花』の最後は、「目ん無い千鳥の目は何処に」と歌謡の詞で締めくくり、戦後の出発としたわけですが・・・。
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