1976年3月に土曜ドラマとして放送されました、私が作品集に書き下ろしたカラー漫画作品『花に棲む』が、4月1日から『NHKアーカイブスポータルサイト』にてご覧頂けます。
演出は、惜しくもお亡くなりになりました和田勉さん。数々の海外でのテレビ・ドラマ賞を受賞され、当時のマスコミに受賞男と書かれ、NHKドラマ班のスター的存在の人でした。
幸子役の大谷直子さんは、岡本喜八監督の『肉弾』で、18歳の裸身を惜しげもなくスクリーンにさらし、マスコミの話題を集めた大女優です。
脇をベテランが固めております。
音楽は、マレーネ・デートリッヒの歌やトルコの民族音楽が使われ新鮮です。
『花に棲む』は、両極性障害を病む母と息子の日常を描いた作品ですが、ドラマは拙著『赤色エレジー』からの内容となっております。
撮影現場に陣中見舞にお伺いしますと、シーンの流れに沿って演技をする俳優さん達を三台のカメラが追いかけ、勉さんがそれぞれのカメラに映し出されたカットを、ピアノを弾く様に繋いでいたのが印象に残り、勉強になりました。映画製作の現場より役者さんは、演技しやすいのではないかと思いました。
アニメはカットのアングルが決まっておりますから、ビデオ、連写カメラ、モーション・ピクチャーを使用しても、その一つ一つを作画しなければならず、実写カットのスムーズな切り替えしは羨ましく思う。
ドラマ『花に棲む』をご覧になりたい方はこちら。
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